【木暮祐一のモバイルウォッチ】第96回 自動運転やAIはまだ先? これが現実的なタクシーとITのコラボの事例 2ページ目 | RBB TODAY

【木暮祐一のモバイルウォッチ】第96回 自動運転やAIはまだ先? これが現実的なタクシーとITのコラボの事例

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青森県では初めて無料Wi-Fiサービスを提供するこことなった文化タクシー
青森県では初めて無料Wi-Fiサービスを提供するこことなった文化タクシー 全 8 枚
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 また、青森港は海外からの大型客船が頻繁に寄港する港であり、外国人観光客も少なくない。こうしたインバウンド対策として無料Wi-Fiサービスの提供は不可欠なのだが、文化タクシーではこれに併せ24時間利用可能な多言語電話通訳サービスも備えた。10カ国語に対応した電話通訳サービス会社と提携し、タクシーに搭載したタブレット端末を通じて通話接続。運転席と後部座席に設置したマイクとスピーカーを通じて乗客と乗務員、通訳の3者が車内で同時に会話できる環境を整えた。日本語が不自由な外国人観光客でも安心して乗車できるように配慮している。

■地方都市ならではのオンラインとオフラインのリンク

 これらの設備を導入したタクシー車両は、日産が新発想タクシーとして提案するワゴン型NV200。じつはこの車両自体も青森市では珍しい。先行して、あるタクシー会社が車いす対応車両として1台導入した実績はあるが、一般営業用にNV200を導入したのはこの文化タクシーが青森市で初となる。市内を走行するその姿は多くの人たちの目を引いており、しかもその大きな車体には、リンクステーションが地域で提供している地域情報サイト「ポみっと!」のキャラクターがあしらわれている。

 「ポみっと!」は、青森県内のグルメやショッピング、ビューティーといったスポットを多言語で紹介しているサイトである。すでに地域での知名度はあるが、タクシー車体を使った広告効果は大きそうだ。しかも、観光客を飲食店等に送迎する際にも活躍するタクシーだけに相乗効果は大きいと感じた。すなわち、「ポみっと!」のクライアントとなるべき飲食店などの目に触れる機会も増えるであろうし、逆にタクシー乗務員にとっては「ポみっと!」にある情報が乗客への案内に有効に活かせるだろう。
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《木暮祐一》

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