「2024年本屋大賞」を受賞した作品『成瀬は天下を取りにいく』（宮島未奈著、新潮社刊）の全編をドラマ形式で音声化したオーディオブックが、本日25日よりaudiobookで配信スタートしている。
同作は、第20回「女による女のためのR-18文学賞」で史上初の三冠（大賞、読者賞、友近賞）を獲得した、「ありがとう西武大津店」を含む6編を収録した宮島のデビュー作。「坪田譲治文学賞」「静岡書店大賞」「キノベス！2024」と受賞を重ね、2024年本屋大賞受賞により14冠を達成した。主人公の中学2年生・成瀬あかりが我が道を突き進む姿は多くの書店員と読者の心をとらえ、発行部数は48万部を突破した。
なお、オーディオブックでは、山根綺、緒方佑奈、宮下栄治、川邊紫、石毛翔弥らが声優を務めている。
宮島は今回の決定に「わたしは小説を書くときに、いつも登場人物の一人ひとりに敬意を持って書くよう心がけています。すべての人にそれぞれの人生があるのだから、雑な扱いをしないようにと。このたび一足先に『成瀬は天下を取りにいく』を聞き、わたしが登場人物に吹き込んだ命が声を通して伝わってきました。自分がこの世界を作り出したことが信じられないような、不思議な気持ちです。皆さまもぜひ、成瀬の世界に耳を傾けてみてください」と呼びかけている。
また、今年1月には、続編『成瀬は信じた道をいく』が発売された。なお、続編のオーディオブック版も今年6月に配信が予定されている。
