EvolutionRobotics:ER2
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通る人が必ず足を止めるEvolutionRoboticsのブース |
2002年中の展示会でよく見かけたEvolutionRoboticsの「ER1」は、視覚認識して本を読んだり飲み物の缶を運んだりするロボットだが、今年のCESでは進化した「ER2」が紹介されていた。
ワイヤーやコンピュータが剥き出しの「ER1」とは違ってポップなケースをまとった「ER2」は、胸部(?)にモニタが付いており、玄関やほかの部屋のモニタリングができたり、テレビに「ER2」のカメラ映像が映し出せるなど、ホームネットワークの中心としての方向性を示している。
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今年初登場の「ER2」 |
一方、兄貴分の「ER1」のほうは、チェスのプログラムを組み込み、お喋りをしながら来場者とチェスをするなど、こちらも進化している。
Polyconcept:音声認識機能を装備した電話機
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見ているだけでも楽しいPolyconceptのブース |
今回の目玉は音声認識機能を装備した電話機で、名前や番号を呼びかけて電話をかけることができる。これはアミューズメント施設やレストランなどで受けそうだ。
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これはカモの電話機かも(?) | ゴルフが大好きなアメリカ人にはたまらない電話機 |
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「MrPhone」は音声認識をするインテリジェントな電話機 |
携帯電話が当たり前になり、外で電話機を使う機会が減ってきたが、これは電話としての機能よりも広告などのメッセージやコンセプトを伝えるプロモーションツールとして使えるかもしれない。実際、ブースには家電メーカーの社員が訪れて興味を示していたようだ。
Auravision:EluminX Illuminated consumer PC keyboard
Auravisionの「EluminX」は、業界初の光るキーボード。
暗闇とまではいかなくとも、プレゼンテーションや講演を行う会議室などでは、プロジェクタを使うために薄暗くすることが多いので、意外と光るキーボードのニーズが高いそうだ。どちらかというとデスクトップPC用よりもノートブックPCに装備してもらったほうがありがたい。またAppleのiBookなどに似合うかもしれない。米市場では今年の第1四半期に小売店に並ぶそうだ。
ちなみに、プレスルームに用意してあるPC全機に使われていたので思わずブースを見に行ってしまった。私だけかもしれないが。
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光の色は6色。光るキーボード「EluminX」 |
Full Swing Golf:「Full Swing Golf」
最終日ともなると来場者も大幅に減り、会場はかなりガラガラだが、一か所だけ人だかりができているブースがある。それが「Full Swing Golf」のバーチャルゴルフだ。よく見るとほとんど暇を持て余している展示企業のスタッフで、バシバシと軽快な音を立ててゴルフクラブを振っている。
プロジェクタでゴルフコースが映し出されたスクリーンに向かって、実際にボールを打つ。スピードガンとスクリーンが速度と圧力を測定してボールの位置を算出し、一打ごとにヤード数などのデータがスクリーンに表示されるようになっている。オンラインで複数のプレイヤーと競えたらもっと楽しくなるだろう。
「もっと飛んでるはずだ」と来場者は少し不満顔。どちらが正しいかはわからないが、今後も双方とも性能の向上に励んでほしい。
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スクリーンに向かってドライバショット ※クリックで拡大 | 一打ごとに測定値が表示される ※クリックで拡大 |
AddvalueTechnologies:BluePendant
今回はBluetoothの製品を集めたパビリオンは小さく、どの企業も携帯電話のヘッドセットに応用した製品を展示している。日本でヘッドセットをつけて携帯電話の通話をしている人はあまり見かけないが、米国の特に西海岸では自動車が個人の重要な移動手段ということもあり、ヘッドセットの普及率は高い。誰かが一人で大声で喋っているのも割とあたり前の光景なのだ。ポイントは小サイズ化競争である。
そんななか、プロダクトデザインを行うAddvalueTechnologiesはファッション性に着目した。
「BluePendant」は、30グラムのペンダント型Bluetoothレシーバだ。携帯電話はいつもどおりバッグに入れておきながら音声コマンドで電話をかけることもできる。すでに欧州とシンガポールで発売しており、米国では約60ドルで発売されるという。「日本の女性はメール専門だから」と、日本への投入はまだ検討されていない。
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最近増えているストラップ付きの社員証と一緒に使うことも |
(山本玲)