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IP.netいよいよ開幕 |
本展示会は3日間の会期中に12コース・45セッションのカンファレンスや無料ワークショップが平行して行われており、これらカンファレンスの豊富さも大きな特徴となっている。
展示会場に入ってまず目を引いたのは、VoIP関連の展示の多さだ。それもそのはず、71ある展示ブースのうち23までもVoIP関連が占めているのである。ただし、今回展示されていたものは、ハード・ソフトともに事業者向けのソリューションであり、エンドユーザ向けのものはそれほど多くない(エンドユーザ向けでは、アイピートークの携帯型IP電話端末が要チェックだ)。
VoIP関連以外では、ADSL/CATV/FTTHなどのブロードバンドアクセス関連が17ブース、無線LAN/Bluetooth関連が5ブース、オプティカルネットワーク関連機器が5ブースだ。なお、IPv6関連では日本ヒューレットパッカードとIxiaの2社が展示を行っていた。
今年は外国企業の中でも台湾ブースに注目したい。特に、Senao Internationalブースで見つけたIEEE802.11g/aデュアルバンド無線LAN PCカードは、今年の5〜7月期に、たったの55米ドルで販売される予定だという。片言の英語でもよいので、行ってみた方はぜひ話を聞いてみることをお勧めする。逆に、韓国ブースでは日本語が通じるのだが、台湾にくらべ活気がなく、ややおとなしい。
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Senao InternationalのIEEE802.11g/aデュアルバンドカード。a/bと書かれているが実際にはg対応とのこと。これで55ドルは驚きだ |
見どころは、予想外に活気あふれる鷹山ブースだ。同社は、昨年末に商用無線LANサービスを休止したが、その一方でPHSアクセスポイントなど手持ちの資産を効果的に活用し、堅実なビジネスモデルを構築している。まずは、PHS網を利用した無線IPネットワークサービスを32kbpsから64kbpsに速度アップして提供するという。公衆無線LANサービスは主体にすえず、このPHS網の利用者に対しての付加サービスとして提供する考えがあるようだ。
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PHS網を活用して堅実なビジネスモデルにシフトする鷹山。終日にぎわいを見せていた |
数少ないエンドユーザ向けサービスとして、来場者が熱心に説明を聞いていたのがアイアクセルのブースである。同社のナローバンド/ブロードバンド用のインターネットアクセラレータ「iAccele+」は、ProxyのURLを変更することなく体感速度を高速化できる。しかも、日本通信が提供するWebアクセラレータよりも早い時期からサービスを開始していた。隠れた名機ならぬ名サービスといえるかもしれない。
ほかにも、東洋紡エンジニアリングによるAutoCadベースのCATV配線設計・管理システム「CATV Designer」など、エンドユーザ向けではないものの興味深いソリューションが展示されていたことが印象的だ。