これまで提供されていた企業向けIP Centrexサービスは、IP-VPNを利用したり、アクセスラインに専用線が必要だった。しかし、同サービスではIPv6とBフレッツを利用することでこれらが不要になるのだ。そのため、利用料金がこれまでと比較して数10分の1程度で済み、1拠点あたり5回線からでも導入できるサービスになっている。
また、既存の電話番号をそのまま利用できる、Webからの設定変更が可能など、導入や構成の変更などの時に生じる手間や費用が最小限に抑えられている。
利用するには、ゲイトウェイとしてヤマハの「RTV700」(18万円弱)と専用の電話機(2〜3万円程度)などが必要だ。この専用の電話機は岩崎通信機と共同開発したもので、電話線の代わりにイーサネットケーブルを挿すことでIP電話サービスが利用できる。
なお利用料金は、1拠点5台の利用で月額5,000円程度で検討しているという。通話料金は、国内のPSTNへの発信は一律3分8円で、国際通話も可能だ。
発表会では同社の石田宏樹氏は、「まずは電話から」と今後も中小企業向けのサービスを拡大していくことを示した。また、9月末まで行っていたIPv6の接続/アプリケーション実験「Feel6 Farm」での実績を示した上で、「(IPビジネスホンはIPv6における)世界初のリアルビジネス化」だとアピールした。
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デモンストレーションを行う石田氏 |
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(左)専用の電話機(右)電話機の裏側。なお、イーサネットケーブルで電源を供給するPower over Ethernetにも対応しているため |