ローミング対応の無線スポット6事業者の中には、有償サービスであるNTTコミュニケーションズの「ホットスポット」、NTT-BPの「無線LAN倶楽部」、理経の「BizPortal」といったものも含まれているが、いずれの有償スポットを利用しても追加料金が発生したり利用期間が短くなることはない。もちろん、ローミングサービスであるので、各事業者にあらかじめユーザ登録をする必要もない。つまり、b-mobile ONEがあれば通常はPHSを、そしてその場所が無線スポット対応であれば、そのときはより高速の無線スポットに接続できるという仕組みになる。
■初期導入時には専用のPHSカードがセット。それ以降は前払いで
b-mobile ONEのパッケージは、日本通信用にカスタマイズされたCFタイプのPHSデータ通信カードと、半年もしくは1年のライセンスが含まれたものとなる。店頭価格では半年もので5〜6万円、1年で10万円前後である。この期間がすぎると、1か月〜2年のライセンスのみを別途購入することになる。ライセンスのみであれば月額が6,930円、6か月ライセンスが40,950円、12か月が78,750円だ。12か月の前払いライセンスであれば、1か月あたりの利用料金は6,562円。これで、全国のPHS網128kbpsの通信サービスと、無線スポット6事業者のローミングが追加料金なしでできる。ただ、b-mobileはアクセスサービスであるので、メールやホームページといったISP同様の機能は提供されない。このため、既存で契約しているISPのメールアカウントや会社のメールサーバへ接続することが必須になるが、アクセスラインだけを求めるならば、非常にリーズナブルな料金といえる。
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b-bomile ONEカードとアダプタ |
■圧縮機能・ワンクリック接続と徹底した時間短縮コンセプト
b-mobile ONEのコンセプトは非常にわかりやすい。イメージとして思いつく姿は、モバイルで通信をする、すなわち、どんなところでも少しでも時間を節約して作業効率を重視するというスマートなモバイラの姿だ。通常はPHSで、そしてローミング対象の無線スポットが使える場所では無線LANを使って作業効率を一挙にあげらるわけだ。
時間短縮コンセプトはこれだけではない。128kbpsのPHS通信であっても、接続ツールにアクセラレータ機能が組み込まれているため、ウェブサイトへのアクセスは圧縮しながら通信をする。テキストはもちろんだが、GIF画像やJPG画像もさらなる圧縮をかけるため、通常の128kbpsのPHSデータ通信よりも時間短縮の効果が得られる。
もうひとつの時間短縮コンセプトは、PHSや無線スポットの電波が弱くてつながらなかったり、接続ユーザ名とパスワードが通過できないというケースだ。たとえば、10分程度時間が空いたからとカフェに入ったものの、なかなか接続できなくてあたふたしていたら、10分が経過してしまったなどという経験をもつモバイラは多いだろう。ところが、bAccessONEという専用接続ツールを使うことで、この問題は解決できる。
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bAccessONEは、接続ツール。無線LANが使えるエリアなら、無線LANボタンがアクティブになって教えてくれる |
bAccessONEは、PHSもしくは無線LANに接続するツールだ。無線LAN機能をもったPCで使えば、無線LAN電波を検知してローミング先事業者の電波が見つかれば、無線LANの接続ボタンがアクティブになる。無線LANボタンがアクティブになっていれば、ボタンをクリックするだけでアクセスポイントにつながる。つまり、常にbAccessONEの無線LANボタンの状態だけを気にしていればよく、無線LANボタンがアクティブでなければPHS接続のボタンをクリックすることで、PHSでの通信ができる。
無線スポットというと、使える場所が少ないというイメージが強いが、首都圏エリアではカフェや飲食店が無線LANの導入を始めている。駅構内をはじめとして、六本木ヒルズのような最近の主要な大型施設であれば、建物の中で休憩ついでにPCを使ってみると無線LANボタンがアクティブであったりする。どこでも使えるというわけではないが、無線スポットもそれなりに、使える場所が広がっている。同様に、PHSも当初のつながらないというイメージをいまだに持っている方も多いとは思うが、最近ではほとんどの場所で利用できるだけではなく、電車でも移動しているときでも使えたりする。無線スポットもPHSもかつて以上に使い勝手がよくなっている。
■独自スポットも登録。カード厚も低くなりタイプIに
簡単にセットアップしてすぐに使えるということがb-mobileの最大の特徴だが、カスタマイズもできるという点も魅力的だ。たとえば、社内や自宅に構築した無線LANがあれば、そのSSID、WEPキーをbAccessONEに登録しておきたい。そうすれば、会社や自宅に戻ると、bAccessONEの無線LANボタンがアクティブになる。このあたりの使い勝手は、実際に動かしてみると、思ったよりも良好なことに気付く。Windows標準の接続ツールではなく、bAccessONEに乗り換えてしまう、統合した管理ができて便利である。
そして、最後にひとつ。b-mobile ONEはハードウェアの面でも大きく進化した。それは、カードの厚さがタイプIベースになったことだ。中心部分が若干膨らんでいるので、ジャストサイズではないが、PCカードコンバータをうっかり忘れた場合でも、近所のパソコンショップで販売されているCFカードコンバータを購入すれば、b-mobileが使えるようになる。万一のときでもPCショップさえ空いていれば市販のコンバータが流用できる。これはモバイルユーザにはとっては心強い。
数日使ってみると、その使い勝手の良さにはおどろくばかりだ。首都圏のビジネスマンで日々モバイルPCを持ち歩くならば、b-mobileONEを使うことで時間短縮と作業効率アップの効果は確実に出ることだろう。