Hotmailのメールボックスが250Mバイトに拡大。有料サービスでは2Gバイトに
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マイクロソフトがMSN Hotmailの拡張に踏み切ったのには、サービスを開始した1997年と比較してPCやインターネットの環境が大きく変化したことが挙げられる。マイクロソフト MSN事業部の佐藤秀一氏は、「受信専用やメルマガ用など複数のアドレスの使い分けや家庭内だけではなく外出先でもメールをチェックなどの目的でWebメールのアカウント数が増えている」としている。また、ブロードバンドサービスの普及によりISPを頻繁に変更する傾向が出てきたことも一因だ。利用するISPに左右されるメールアドレスではなく、恒常的に利用できるメールアドレスとしてMSN Hotmailが使われるようだ。
さらにHotmailの不満点としてユーザにアンケートしたところ、迷惑メールが56.9%、容量不足が46.6%、添付ファイルが29.3%(いずれも複数回答)にのぼっている。迷惑メールについては「Hotmailは世界中で1日に3億通“以上”を受信しているが3億通が迷惑メール」というほど深刻だ。また、現行は1Mバイトまでしか添付ファイルが送れないため、最近の500万画素クラスのデジタルカメラで撮影した写真(おおよそ1.5Mバイト)ですら扱えない状態だ。
これらの問題を解決するために、マイクロソフトはメールボックス容量と添付ファイルの拡大を実施することになった。同時に、これまで検出のみにとどまっていたウイルスチェックサービスが7月上旬からは駆除も行われるなど、ユーザビリティが高められている。
また、有料サービスの「MSN Hotmail Plus」(年額2,520円(税込))では、無料サービスよりもはるかに大容量の2Gバイトものメールボックスと、20Mバイトまでの添付ファイル容量が提供される。その他にも、HTMLメールのバナー広告を遮断したり、最大500までのアドレス拒否リストなど迷惑メールへの対策が強化され、OutlookやOutlook Expressからの利用もサポートされるなど、大幅な機能拡大が図られる。
なお、「MSN Hotmail Plus」と同じ有料サービスの「MSN9 Premium」(月額1,344円(税込)/年額14,679円(税込))でもメールボックス容量と添付ファイル容量の拡大が行われる。「MSN9 Premium」は、「MSN Hotmail Plus」の各機能に加えて、「キッズセーフティー」「オンライン百科事典」、PCにインストールするウイルス対策ソフト「McAfee」、カレンダー機能などが利用できる統合型サービス。MSN 8の後継版として、4月から提供を開始した。
いずれも全世界での実施になり現行のサービスから順次、移行される予定となっている。
●MSN Hotmail
料金:無料
メールボックス容量:250Mバイト
添付ファイル容量:10Mバイト
広告表示:あり
未利用アカウント:30日で失効
●MSN Hotmail Plus(現 追加容量サービス)
料金:年額2,520円(税込)
メールボックス容量:2Gバイト
添付ファイル容量:20Mバイト
広告表示:なし
未利用アカウント:失効なし
※より高度な迷惑メールフィルタ、OutlookやOutlook Expressからの接続もサポート
《安達崇徳》
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