イー・アクセス、モバイル事業の新規参入に向け1.7GHz帯でW-CDMAの実証実験を実施
ブロードバンド
その他
注目記事

説明会ではまず、イー・アクセスの千本倖生会長兼CEOが、8回にわたる会合を先ごろ終えた総務省の「携帯電話用周波数の利用拡大に関する検討会」について「新規参入を目指す事業者も交え、オープンで透明な議論が行われた」として高く評価。この検討会での議論を受けて同社は、すでに明らかにしているように、1.7GHz帯で、「FDD(周波数分割)」であるW-CDMA方式での参入を目指していることを改めて述べた。
同社は、今日付けの日本経済新聞に「2006年、ケータイの料金を半分にしたい」と銘打った広告を掲示したように、音声通話で現在の約半分の料金と、高速データ通信の定額制を目指す。サービスの開始は、ナンバーポータビリティが開始される2006年度中をめどにしており、約3,000億円の設備投資を行うという。当初は主要都市からサービスを開始するものの、全国をエリアとし、人口カバー率で95%を達成したいとしている。
その前段階となる実証実験においては、総務省から実験免許が取得できしだい、米ルーセントおよび富士通と共同で、1.7GHz帯の特性などを含めた伝搬実験や、また高速データ通信を実現する「HSDPA」(High Speed Downlink Packet Access)技術の試験などを行う予定だという。
既存キャリアの一部に苦戦が伝えられる中で、新しいIT企業による携帯電話事業への新規参入という話題性もあってか、記者説明会は約100席の会場に150人ほどの報道陣が詰めかけ、予定の時間を15分以上オーバーして質疑が続くなど、関心の高さがうかがわれた。
《小笠原陽介》
特集
この記事の写真
/