goo、NTTと共同でマルチメディア検索の共同実験を開始
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goo内の実験サイト「gooラボ」上で、5月31日までの予定で展開されている。
MultiMedia Meisterでは、まずキーワードを入力して画像を検索する。その結果としてサムネイルが表示される画面で「速覧機能」をONにすると、サムネイル下部のアイコンにマウスカーソルをポイントするだけで、クリックせずにその画像の存在するWebページをポップアップ表示させられる。
また、検索対象として静止画だけでなく、動画も対象としているのも特徴だ。動画は途中のシーンを抜き出し、4枚のサムネイルによって表示されるので、動画全部を視聴しなくても内容の概略を把握できる。
そして、MultiMedia Meisterの最大の特徴は、キーワードで検索したサムネイル表示からの絞り込み検索にある。表示されたサムネイルのうち、類似する画像どうしをクラスタリング(グループ分け)して表示させられるほか、自分が探したい画像の印象に近いものを選ぶことで、それと類似する画像を検索することができるのだ。
さらに、こうした検索結果は、同じくgooラボで公開中の「3Dウェブ検索実験」との連携により、3次元的に表示することもできる。
なお、こうした検索結果にアダルト情報が入り込まないよう、画像が掲載されているページのテキストによるフィルタリングも行われている。
類似画像の検索という機能は、すでにスタンドアロンの画像処理ソフトなどでは採用しているものがあり、また研究ベースでは技術も進んでいるものの、画像のデータ量が大きく、解析のための計算量も多いことから、多大なコンピュータリソースを必要とするのも事実。そのため、一般ユーザーに公開されている検索サービスの中で、このような機能が提供されるのは世界初だという。
NTTサイバーソリューション研究所の小川克彦所長は「こうしたサービスはサーバーさえ揃えれば実現できるものではなく、高い技術が必要。その技術も、理論だけでうまくいくわけではなく、実証的な実験を行って、実践的なノウハウを蓄積していくことが重要」と語り、ユーザーからのアンケート結果などを今後の技術向上や商用サービス実現に役立てたいという意欲をにじませた。
《小笠原陽介》
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