日本テレビはブロードバンド事業に本格的に取り組むにあたり、AIIのコンテンツ・ポータルとしての実績を買い、戦略的な業務提携の相手として同社を選んだ形だ。
この提携では、日本テレビはテレビ番組制作で培ったコンテンツの企画・制作力を活かし、一方のAIIはブロードバンド・コンテンツの配信基盤とコンテンツ保護、課金システムなどによる動画配信プラットフォーム機能を提供する。
ドラマやアニメなどの放送コンテンツをPCで視聴するライフスタイルが定着する中、放送と通信の融合論がさかんだ。今後は同様の協業が業界再編の動きと連動して進むものと思われる。
また両社は共同で、公正な権利処理システムの確立を図るため、ブロードバンド時代の著作権ルール確立を目指す「B-BAT(ビーバット)」と連携、著作権管理プラットフォームの構築を進める。
同時に日本テレビのインターネット事業子会社である「フォアキャスト・コミュニケーションズ」とも提携し、新しい放送・通信融合サービスを提供していく。
なお、AIIでは3月31日に開かれた臨時株主総会で、今回の増資では日本テレビグループ、および既存株主のソニーに普通株式を発行、同じく既存株主であるSMBCキャピタルには議決権制限株式を発行することを決めている。