阪神コンテンツリンク、「Billboard」ブランドの独占ライセンスを取得
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
「Billboard」はアメリカの伝統的な音楽雑誌だが、そのチャートはポピュラー音楽産業に大きな影響を与えている。阪神コンテンツリンクは、日本国内での総代理店として、Webサイト運営、音源・映像販売、クラブ&レストラン「Billboard Live」開業など「Billboard」ブランドの多角展開を行っていく。
同日開催された記者会見には、阪神コンテンツリンク代表取締役社長の宮崎恒彰氏、VNU Business Media Inc.Vice Presidentのハワード・アップルバーム氏らが出席。今後のビジネスについて明らかにした。
阪神グループは、まず一番に鉄道と野球のイメージだが、大阪ブルーノート、福岡ソウルバードライブハウスを経営するなど、知る人ぞ知るといった感じで、音楽業界との関わりも深い。Billboardとは昨年からモバイルサイト運営でのパートナーシップがあり、今回はその延長線上での契約となった。
具体的な展開の第1弾として、クラブ&レストラン「Billboard Live」を2007年夏に東京・大阪・福岡において開業する。Billboard Live東京は、六本木の東京ミッドタウン内に新装開店される(客席数約330席)。また、Billboard.comの日本語版サイトを9月15日に開設する。
宮崎代表取締役社長は「Billboardはメジャーかつ愛着のある総合エンタテインメントブランド。これを機に、各ライブハウスでも、ジャズだけでなくより広いジャンルを扱いたい」と述べ、大阪・福岡も「Billboard Live」としてリニューアルされることを明らかにした。
また北口常務取締役は「コンテンツ事業とクラブ&レストラン事業が2本柱だが、まずクラブ&レストランが中心となる。コンテンツとの相乗効果で利益を上げていきたい。25歳以上の大人をメインターゲットとし、日本国内外のアーティストを招いて、公演を行いたい」「コンテンツ事業ではCDや映像の発売・配信を行う。現在直営しているBillboard Mobileでは、着メロ・着うたサイトとしても展開する。チャート事業も視野に入れている」と、幅広い事業を手がける可能性を明らかにした。
一方、VNU Business Media Inc.のアップルバーム氏は「ビルボードは“音楽”の代名詞ともいえる存在。雑誌は100か国で購読され、月間250万人がWebサイトを訪れる。音楽はあらゆる人々に影響を与えており、成長を続けている。そういった音楽を皆様にお届けする方法を、阪神コンテンツリンクと育てていきたい。近い将来、アメリカと同じような存在に、日本でもなってほしい」と将来への希望を語った。
10月1日の阪急との統合を控え、新形態の組織でも貢献できるとする阪神コンテンツリンク。100年以上の伝統ある「Billboard」が、いよいよ日本でも身近な存在となりそうだ。
《冨岡晶》
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