【Envisioning Next Generation Networks(Vol.2)】次世代ネットワークではシンプルかつ幅広いエコシステムの統合が重要
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
氏はまず、業界にとって明らかな点として、変化のスピードは非常に速く今でも加速している点、成功に道筋はなく(変化の)サイクルに終わりはない点を挙げ、その一方でレガシー環境が異なるためにさまざまな道筋を試すことができ、オプションがある点を紹介した。
そして市場のコンテンツモデルを刺激するのはユーザーの行動であり、技術ではなく、ユーザーの行動自体がどのように変わっていくかを考えなければいけない点を強調した。「次世代のユーザーは、サービスに対して違った観点をもっており、使い方も違う。自分たちの生活をインターネットで公開したいという希望もある。私どもの世代やその前の世代にはそういった行動はなかった。現在では自己表現が大切で、それが推進力となっており、新しいサービスの意思決定を推し進めている」(ピチカ氏)。ただし、向こう3〜5年で何が成功するかを予測するのが困難であるため、現在の状況に柔軟性を織り込むことが大切で、動的に変化する環境のなかでサービスを提供し、予期せぬ状況に対応しなければいけない。アルカテルでは、“Always on”の姿勢で常に可用性のあるサービスを提供しており、日本市場でも積極的に展開しているとした。
また、NGNにおいてはさまざまなサービスをネットワーク上においていかなければならなくなるが、ネットワークやアーキテクチャーをできるだけシンプルにし、インターフェースポイントを管理していくことが重要だ。その一例としてAT&Tのライトスピードネットワークのプロジェクトの構築例を挙げ、アルカテルの機器を導入しながらさまざまなベンダーやコンポーネットを管理している点をアピールした。
「次世代ネットワークの複雑なプログラム全体を管理していくには、まずジグソーパズルををばらばらにし、プロジェクト管理を部分的にやっていく。ところがひとつひとつの部分が管理されていくうちに、予算も減じられたり、異なる組織グループでやっていることに違いが生じ、全体像が変わってしまうことがある」と氏は話す。それゆえにパートナーモデルを使う、バリューチェーンを使うということは、実際に何を提供したいかを非常にシンプルな形でモデル管理していくうえで利点があるという。「通信事業者が今までは逆の方法をとってきたといえるが、でも今後、複雑さが増し、プログラムサイズも大きくなっていく。したがって新しいフレームワークが重要になってくる。伝統的な管理の手法ではおいつかなくなってきており、さまざまなバリューチェーンが必要になり、さまざまなパートナーとの協力方法が必要になってくる。そしてまた、さまざまな方法でマルチサービスを導入していくことが重要になってくる」として、アルカテルの機能性をアピールした。
《小板謙次》
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