マジレンジャーのヒカル先生がインターネット安全教室
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
当日配布されたマイクロソフトが独自に行ったアンケート調査資料によると、親の方が子供たちのインターネットの利用状況に関する認識不足というのがうかがえる。ブラウジング、メール、チャットやメッセンジャーなどどれをとっても、子供たちが実際に利用しているという解答の方が、親がそれを認識しているという回答数より上回っているのだ。つまり、親の目が必ずしも行き届いていないという状況があらわになっているといえよう。そのため、児童売春なども含めた猥褻関連のトラブルに巻き込まれたり、トラップの仕掛けられたホームページを閲覧してしまってウィルスに感染してしまったりといった事故が、一向に減らないというわけである。そこで、マイクロソフトは、同社のウェブプラットホーム「Windows Live」の宣伝も兼ねて、インターネットの危険領域に対して子供たち自身に身を守るための方法を伝授するとともに、保護者にも啓蒙活動を行っているというわけだ。
イベントが開催された市立土橋小学校は、開校したばかりの小学校。公立の小学校としては、おそらく全国でも屈指の設備を整えていると思われる、近代的な作りが特徴だ。当然、PC環境も充実しており、50人ほどの生徒がひとり1台ずつPCを使用できるようになっている。今回は3年生が参加し、ひとり1台ずつ行き渡り、みんな触りたくて仕方がなさそうな雰囲気だ。そんな子供たちのお目当ては、もちろんヒカル先生こと市川洋介氏。最初にマイクを持ち、子供たちと一緒に二択三択などの設問に答えていった。その設問内容では、「インターネットの情報は必ずしも正しいとは限らない」「インターネットの情報だけでなく、新聞やテレビなどほかでも確かめる」「おかしなサイトが開いてしまったときは戻るボタンか閉じるボタンを押す」といったことを伝えていた。3年生ともなると、類推する能力もだいぶ身につくので、多くの子がしっかりと正解を選んでいたようである。50人の内の半分ぐらいの子のお母さんたちも参加していたが、保護者向けの設問もあり、コンテンツフィルタリングや有害情報のブロックといったことの認識を改めてもらっていた。得てして女性の方は、技術的なことが苦手という人も多いので、実は子供たちよりもこちらの方が重要な啓蒙活動だったのではないだろうか。
市川氏の出番のあとは、マイクロソフトの石井恵子氏が登壇し、「個人情報」についての啓蒙活動を行った。子供は純真なため、相手の言葉を信じやすく、簡単に自分や家族の個人情報を明かしてしまうことがよく起きているので、大いに注意しなければならないところである。また、ウェブプラットホーム「Windows Live」の機能のひとつ、「OneCare Family Safety」(現在はベータテスト中)の紹介も行われた。子供たちが安全にインターネットを楽しむための無料プログラムで、保護者が子供の年齢に応じてアクセスできる情報の設定を行えるというもの。要するに、子供向けでない情報に対してアクセスを禁じることができ、年齢に応じてその禁じている度合いを減らしていけるという内容だ。また、どのようなオンライン活動をしたかがわかる点も特徴である。最近、有害なサイトから子供たちを守るためのフィルタリングソフトが発売されているが、実は意外と知られていないし、利用もされていない。これは無料なので、お子さんのいる方は試しに導入されてみてはいかがだろうか。
そして最後に、同じくマイクロソフトの小野田哲也氏が登壇。子供たちに対して「ひとつだけ覚えてほしい」こととして、「インターネットは必ずしも安全ではない」ことを伝えていた。わからないことがあったら、両親や学校の先生に聞こう、というわけである。また、お母さんたちに対しては、子供たちがインターネットサイトを利用するためには保護者の協力が絶対に必要、ということで「有害サイトのブロック」や「コンテンツフィルタリング」という言葉を覚えて帰ってほしい、ということで締められた。
市川氏の存在もあって、今回のイベントはかなり子供たちに好評だったようである。最後も握手責めにあっており、さすがはヒカル先生、という感じだ。今後もマイクロソフトは全国的に安全教室展開していくとのこと。現在、未曾有の情報時代を迎えているので、大人としてはもっと子供たちが有害情報の脅威にさらされていることを意識し、積極的に守っていく必要があると思う。ひとりの親として、これからもどんどん続けてほしいと思う啓蒙活動であった。
《デイビー日高》
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