本を“めくる”感覚の電子ブック図書館「Flib」
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2004年7月から提供されている「FlipBook」は、ブロードバンド環境を前提としたマルチメディアコンテンツという位置付け。従来の書籍と異なり、音楽や動画などにも対応しているほか、「ページをパラパラめくる」、「ページをつまむ」、といった動作を再現するなど、ユーザに新しい体験を提供している。また、プリント、キャプチャー抑制機能や期間限定公開などの強力なDRMを備えていることも大きな特徴だ。
EBS代表取締役副社長 亀井朗氏は、「Flib」を通してインターネット上だけで配信される無料マルチメディア雑誌「Manyo-万葉-」を例に「FlipBook」のデモを行った。大判の写真を惜しげもなく使った紙面には、オリジナルのBGMや内容に沿った動画などが効果的に配置されており、従来の雑誌では味わえない大きなインパクトを感じさせた。
また、雑誌には企業の全面広告も複数掲載されていたが、ページをパラパラめくる機能により、従来のバナーによる広告と比べて、押し付けがましさが緩和されており、BGMや動画などを使った表現力の高さや、ワンクリックで企業のウェブサイトに誘導できるという特徴もあいまって、新たな広告媒体としての魅力も大きいという。
会場ではあわせてマイクロソフトのコンシューマWindows製品部 マネージャ 藤本恭史氏より、Windows Vistaのデモンストレーションおよび、「FlipBook」形式の電子書籍を閲覧するためのビューワ「FlipViewer」が、マイクロソフトと各PCベンダーの協力により多くのPCにバンドル/プリインストールされることが発表された。また、「FlipViewerがプリインストールされたPCには、Flib用ガジェットが搭載され、デスクトップから簡単にFlibにアクセスできるようになる」という。
なお、FlipViewerがバンドル/プリインストールされるPCを発売するPCベンダーは、NEC、富士通、HP、日立、シャープで、ほかにも数社と交渉中だ。
EBS代表取締役社長 岡崎眞氏によれば、「FlipBookが採用している“ページをめくる(Flip)”という閲覧方式は、従来のスクロールによる閲覧方式と比べ、より大きなインターフェースとしての魅力を備えており、将来的には多くのメディアで採用されるのではないか」と予想されているという。例としてアマゾンAPIを使ってアマゾンの検索結果をFlipBook形式で閲覧できる「flipstore」のデモを行った。
Flibでは雑誌以外にも、小説、コミック、絵本といった様々な電子ブックコンテンツを無料で提供しており、今後は企業や各出版社にも働きかけ、さらにコンテンツを拡充させていく予定だという。
《田口和裕》
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