ケータイで購入、PCで視聴、Felicaで認証〜インテル×フェイス×吉本興業がNFRMの実証実験を開始
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配信サービスの名称は「NFRMサービス(仮称)」で、Felicaを利用することで、携帯電話とPCで共通のコンテンツを楽しむことができる。コンテンツの検索・購入・視聴に携帯電話を利用し、その携帯電話をFelicaポート搭載PCに“かざす”だけで、PCでも同じコンテンツがさらに高画質で視聴可能となる仕組み。Felica内にコンテンツの権利情報を記録することで、対応携帯電話・PCなら自由に視聴できる。実証実験期間は3月6日から6月末までの約4か月間。有料での商用化を前提としているが、実証実験期間中は、無料でコンテンツを視聴できる。
インテルはデジタルホーム向けPCプラットフォームの提供・PC業界への普及促進を、フェイスはNFRMの技術開発・提供を、吉本興業は実証実験用ポータルサイトの構築・運営、コンテンツの提供をそれぞれ受け持つ。なお、今回の実証実験にはNTTスマートコネクトが配信プラットフォームを提供する。
同日行われた記者発表には、インテル代表取締役共同社長の吉田和正氏、フェイス代表取締役社長の平澤創氏、吉本興業代表取締役社長の吉野伊佐男氏が出席、「PCと携帯電話を融合させたコンテンツの有料配信市場の新たなマーケットを創造する」として、今回の取り組みについて説明した。
インテルの吉田氏がまず枠組みを説明し「本日がキックオフ、歴史的な日になる」とのべた。続いてフェイスの平澤氏がNFRMのシステムを解説、携帯電話を軸として統一ルールを作成し、コンテンツとユーザの間のインフラや機器を選ばないという、NFRMのビジョンを示した。吉本興業の吉野氏も「コンテンツ配信において、権利認証は最大の悩みだった。権利だけを携帯に切り離す仕組みにより、今後の最大の変革になる」と語り、また「CDやDVDは貸し借りできるが、携帯電話そのものを貸し借りしたりはしない。そういう点で、きわめて個人に近いものに権利情報を保持できる」とNFRMの優位性を強調した。
以降、イメージ画面を用いたデモ披露、NTTスマートコネクト代表取締役社長の岡本充由氏による配信プラットフォーム説明と続き、最後には壇上に、朝日放送、NHK出版、オンデマンドTV、ナショナルジオグラフィックスチャンネルなど、コンテンツ提供で実証実験に参加する各社が一堂に会した。
NFRM自体は、著作権管理システムというより、それを“持ち運び”できるようにするフレームとなる。Felica対応機器の普及にもかかってくるが、携帯を軸にしたデジタルライフ構想が進むことで、より視聴者の利便が高まることは間違いない。今後の展開に期待したい。
《冨岡晶》
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