【APAC J-Partner Summit 2007(Vol.2)】ハイパフォーマンスネットワーキングに集中し、投資していく——最高執行責任者 スティーブン イーロップ氏
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
氏が就任して約4カ月間しか経過してないが、10年でゼロから23億ドルの企業に成長した同社はさらに成長していかなくてはいけないと強調た。「こんな(成長の速い)企業は他にない。しかし、レベニューを伸ばしただけではなく、システムを作る、プロセスを作る、パートナーを作るといったことを常にスケールアップしていかなくてはいけない。そして、さらに高度化されたスピードを維持していくことが重要だ」。その理由として、かっての国ベース、企業ベースのグローバル化が個人レベルで急速に起きている状況(氏はこの状況をグローバライゼーション3.0)、ネットワークが重要になるにつれて持続性の重要度は高くなっていることを挙げた。ちなみに企業ではネットワークのダウンタイムコスト(平均ロス)は360万ドル(企業あたり)となり、また一方で米国では昨年だけでも60億ドルをコンプライアンスに使っている(米企業)という。
このような状況のなかで、「ジュニパーの戦略は非常に単純で簡単だ」と氏は話す。フォーカスしていくのは、ハイパフォーマンスネットワーキングの分野であるという。スピード、信頼性、QoS、セキュリティー、持続性、これらに敏感な分野の顧客で、従来のサービスプロバイダを超えたエンタープライズ領域に投資をしていくとした。氏は例として、公共、教育、軍などのエージェンシーをはじめ、国民生活を支えているところは大きなチャンスがあると話した。「何年か前にサービスプロバイダーに売っていたソリューションと今のそれとでは状況が違う。今は、ハイパフォーマンスエンタープライズあるいはパブリックセクターのほうにシフトしている。銀行や政府関連がこんないリライアビリティーを必要としているとは(当時は)思っていなかった。しかし、最近、こういうところが重要で成長を遂げている。ここはわくわくするトレンドでもある」。
また、フォーカス分野の違いとパートナーとの関係では競合のシスコを例に挙げた。「シスコは面白いポジションにある企業だ。非常に成功を収めている会社で成長しているし、今後も成長していくだろう。ところが、セットトップボックスをはじめ、さらにWEBベースのコラボソフトの仕事もはじめたと耳にした。つまり、いろんなものにフォーカスが分散されてしまっている。これに比べ、ジュニパーはフォーカスが決まっている」。「また、シスコは成長するためにパートナーへの依存度を減らしている。で、直接商売をしている。まったくジュニパーとは逆だ」。このように話し、ジュニパーはパートナーに意図的に依存し、パートナーと成功することを目指していることを強調した。同社が24日に発表した統合型アクセス・コントロール(UAC)と、Microsoft NAP(Network Access Protection)間でのオープンスタンダードによる相互運用を目指した協業もそのひとつの例だとした。
《小板謙次》
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