マルチコアプロセッサの性能を活かすには仮想化は必須——インテル
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都内で開催された「リーディング企業群が語る最新仮想化テクノロジーセミナー〜Novel Virtualization Tour 2007〜」にて、インテル ソフトウェア&ソリューションズ統括部シニア・アプリケーションエンジニアの清水良直氏は、同社のプロセッサ技術を交えながら「仮想化時代のインテルサーバー プラットフォーム戦略」の講演をはじめた。
清水氏は、来場者に向けてまずインテルのCoreマイクロアーキテクチャーの基本を説明した。ロード、コンペア、ストア、インプリメントといったある状態を調べるループを例に挙げ、1サイクルで4命令を、残りの1サイクルでインプリメントするといった具合に2サイクルかかっていたものが、これをマクロフュージョンという機能により、1クロックで実行できるようになった点(コンペアとジャンプを1つの命令としている)、内部を128ビットで計算できるようになったアドバンスト・デジタル・メディア・ブースト機能などを紹介した。「DualCoreではこれが2系統ある。これがQuadCoreになるとどうなるかというと、簡単に言うと1クロックで24命令実行できる。昔では考えられなかった性能だ」(清水氏)。
また氏は2007年後半にも登場予定のQuadCoreプロセッサ「Tigerton」を紹介。このプロセッサになると、FSBもそれどれのソケットに対してポイント・トゥー・ポイントで接続される。「(プロセッサは)こんなに性能が上がってきているが、問題というのは、この性能を活かすアプリケーションがほとんどないということ。この性能を活かすにはバーチャリゼーションというのは必須になってくる」。清水氏は、インテルはこのマルチコア化を今後も進め仮想化やTCO削減に貢献していくとし、再来年には8コア製品も予定されていると付け加えた。
仮想化はインテル社内のIT部門でも実行されており、ファイルサーバーなどがどんどん統合されている状態だという。IT部門の実績によると8台を1台にし、サーバーあたりのコストが年間6000ドル、消費電力が86%に削減。処理速度は66%アップしているという。「この統合は急速に進んでおり、2週間に1度くらいの割合で、このサーバーがなくなりますという連絡がくる」状態だという。
インテルのバーチャライゼーション・テクノロジーはXeon系の「VT-x」、Itanium系の「VT-i」、I/O系の「VT-d」があり、ハードウェアで仮想化をサポートしている。VT-dについては今年後半から出荷予定となっており、VT Gen 2(ジェネレーション2)が来年くらいから出荷予定だ。清水氏は「昔は仮想化はすべてソフトウェアでやっていた。それが今ではハードウェアセキュリティーが持てるようになった」と強調。VMM(仮想マシンモニター)と組み合わせた図を見せながら、VT-dは今年後半に発表される新チップセットでサポートするとした。
また、マルチコア化で問題となる並列処理による性能追及について再度触れ、アプリケーションのスレッド化支援、開発者支援にも力を入れていくと話した。
《RBB TODAY》
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