社保庁サイト、前年比約5.7倍の225万人が訪れ官公庁サイトのトップに
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
これによると、年金記録問題で注目を集める「社会保険庁」ホームページの利用者数が前年同月比約5.7倍の225万人に急増し、通常上位をしめている「国土交通省」(168万人)や「厚生労働省」(133万人)を抜いて、官公庁ホームページでトップとなっている。
同社によると、同庁ホームページの今年3月までの月間利用者は50万人未満だったが、年金記録漏れが発覚して以降から利用者が増え、5月度には80万人と記録を更新したばかりだったという。
同庁サイトで実際に利用されたコンテンツ別でみると、今回の年金記録問題に関する文書や広報資料を集めた特設ページの利用者は44万人。また、最も利用者を集めたのは、Webページ上で年齢や加入期間を入力することにより年金見込額の簡易試算ができるサービスで97万人となっている。
次いで、Webページで自分の年金加入記録を確認する手続きに必要なID、パスワード発行申請や実際の加入記録閲覧を行うページにも87万人が訪問。今月17日の社会保険庁の発表によると、6月度のID/パスワード申請数は50万5,836件で過去最高を記録しており、申請ページ訪問者のうち大多数の人が実際に申し込んだことがわかると同社ではしている。
利用者の年齢構成比では、40歳代が最も多く34.2%、次いで30歳代の25.9%、50歳代の21.9%と並んでいる。一般的なサイトでのインターネット利用者全体にしめる「40歳以上」の比率は半数以下だというが、同庁サイト利用者では全体の7割近くを占める結果となっている。一方、若年層の関心は低く、20代以下の利用者はわずか5.2%にとどまっているという。
これらの結果について同社社長兼チーフアナリストの萩原雅之氏は、「自分の年金記録や見込み支給額を知る場合、社会保険事務所の窓口を訪ねる、相談の電話をかける、社会保険庁のホームページを利用するという3つの方法があります。今回のデータからは、インターネットを利用した情報確認に非常に高いニーズのあることがうかがえます」とコメント。さらに、「現在4週間かかるとされる加入記録閲覧ID発行の迅速化などによって利便性が高まれば、インターネットを使える環境にあるユーザーがより多く利用することとなり、不安の払拭、事務所窓口や電話相談の混雑緩和にもつながるはずです」と分析している。
《村上幸治》
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