M2M用の3G/HSDPA通信モジュール「HC28」——シーメンスとSBモバイル
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M2Mは「Machine to Machine」の意で、デバイス同士、機械同士の通信を指す。たとえば、携帯電話と自販機、物流システムとPDA、運搬車両と管理システム、ホームセキュリティと連絡装置といった形で、機械間通信で利用されるものだ。
「HC28」ワイヤレスモジュールは、国内外の3周波数帯のUMTS(3G/HSDPA)と4周波帯のGSMに対応し、日本初のグローバルローミングにも対応したM2M用通信モジュールとなる。音声/SMS通信対応、3.6Mbpsダウンロードスピード、Windows Mobileベース端末対応のRIL/NDISUSBドライバ装備といった特徴も併せ持つ。外形寸法は50×34×4.5mmで重量約10g。
「HC28」については、従来とは異なり、モジュール提供者であるシーメンスが自社ブランドで販売し、ソフトバンクモバイルはUSIMでのネットワーク提供のみを行う。
同日に行われた発表会で、シーメンス社長のペーター・ツァップ氏は「デバイスメーカー、ユーザがシームレスに新しいロジスティクスの中で利用できる」と、グローバルローミング対応による国際物流などでのHC28の優位性を強調するとともに「シーメンスとソフトバンクという2つのユニークな企業が協力することで、1 of the kind、他に例のない唯一のサービスを提供できる」と、今回の協力体制について期待を語った。
またソフトバンクモバイル取締役副社長の松本徹三氏は「今までM2Mの部分でソフトバンクは立ち後れていた。これからはM2Mにも力を入れる。シーメンスとの協力においては、とくに同社が強い動態監視や汎用通信ユニットの分野に大きく力を入れたい」と語り、車両や物流管理における動態監視と、電子マネー分野における汎用通信ユニットの2分野にとくに注力したいという考えをうかがわせた。
M2M通信分野全般について、Siemens AG オートメーション&ドライブグループのノルベルト・ムーラ氏(ワイヤレスモジュール事業部プレジデント)は「全世界60億人のうち、27億人が携帯電話を使っている。一方で、500億台のマシンがあるが、5000万人しかセルラー技術を使っていない」と市場の可能性に言及。2009年までに36〜38%の出荷量増加予測があるとして「ワイヤレスモジュール分野において、シーメンスは、いちはやくさまざまな技術をラウンチしてきた。今後もイノベーションリーダーであり続ける」と、同社が今後もトップであることを目指すとした。
なお「モジュールは同じでも、搭載する機械によって通信量は変わる。今後、各ケースごとに検討する。ただし、もちろんお客様に喜んでいただける価格、競争力のある価格で提供する」(松本氏)とのことで、同モジュールの価格、および通信料金体系などについては、とりあえず未定となる。
《冨岡晶》
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