NTT西日本×会津大学、家庭のPCで惑星「イトカワ」の画像データ解析
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近年、惑星探査技術の発達は著しく、一度のミッションで取得される画像データは多岐かつ膨大なものになっている。これら大量の画像データを十分に活用するためには、それに対応したスーパーコンピュータ等の計算リソースおよび計算アプリケーションが必要だが、計算リソースを購入する費用や設置スペースなどが障壁となり現実的ではなかった。この課題を解決するため、企業や研究機関が大規模な計算を手軽に行うことを可能とする「ひかりグリッド」サービスの展開を図っているNTT西日本と、惑星探査機が撮影した大容量かつ大量の画像データを効率的に処理するアプリケーションの開発を目指す会津大学が共同で実験を行うこととなった。
今回の実験では、複数の一般家庭パソコンの余剰能力を集約・連携させ、スーパーコンピュータ並みの高速で大規模な計算処理を実現するNTT西日本の「ひかりグリッド」を利用する。小惑星探査機「はやぶさ」からの膨大な量の画像データを高速処理することで、これまで計算リソース不足の理由から十分に活用することができなかったの実態を明らかにするという、惑星探査データ解析では前例のない取り組みとのこと。
小惑星探査機「はやぶさ」が取得した、小惑星「イトカワ」の大量の二次元高解像度画像の一枚一枚の撮像条件に合わせて、三次元モデルと航法データを元に、太陽光の入射角度等の光散乱特性を反映させ、厳密な小惑星の見え方を再現する。実験期間は20日〜2008年3月末まで(予定)。
なお実験の進捗状況および成果は、東京大学総合研究博物館にて開催される特別展示「異星の踏査〜『アポロ』から『はやぶさ』へ〜』にて随時公開されるとのこと。
《冨岡晶》
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