発行部数順位はウェブでは無関係——毎日新聞と産経新聞の新ニュースサイトの利用者が大幅増
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それによると、新しいニュース・情報サイトとしてスタートした毎日新聞の「毎日jp」と、MSNおよび産経新聞が共同で提供する「MSN 産経ニュース」が、いずれも前身となる旧ニュースサイトを大きく上回る利用者を集めたことが明らかになった。また、両サイトへ誘導する直前の参照サイトも、大きな変化が見られたとのこと。
まず背景としては、毎日新聞とマイクロソフト社が9月まで共同で運用していた「MSN 毎日インタラクティブ」は、提携解消により、毎日新聞単独で運用する「毎日jp」として10月1日スタート。同時に、産経新聞がマイクロソフト社と提携し、単独運営していた「Sankei Web」を「MSN 産経ニュース」として共同提供することとなった。
10月の「毎日jp」の家庭のPCによる利用者は472万人で、9月の「MSN 毎日インタラクティブ」の利用者404万人と比較し約17%の増加となった。一方「MSN 産経ニュース」は414万人で、9月の「Sankei Web」の利用者169 万人から約2.4倍に増えた。なお読売新聞「Yomiuri Online」、朝日新聞「asahi.com」、日本経済新聞「NIKKEI NET」はいずれも前月比で利用者数は減少または横ばい傾向となった。
提携関係の変化によって、両サイトへトラフィックを誘導する直前参照サイトも大きく変化した。10月の「毎日jp」利用者のうち、Yahoo!ニュースのリンクから訪問者比率は72%にものぼっている。9月の「MSN 毎日インタラクティブ」は半数以上がMSN Japan からの利用だったため、提携解消により利用者の減少も予想されていたが、Yahoo!ニュースからの誘導が強化されたことにより、MSNとの提携時を上回る訪問者を集めることに成功している。なお、9月の「MSN 毎日インタラクティブ」と、10月の「MSN 産経ニュース」は利用者数がほぼ同水準であるだけではなく、MSN Japanの直前参照者比率も56.5%で同じだった。これは、MSN Japan利用者はニュースの提供元が変わっても、ニュース閲覧行動にはほとんど変化のなかったことを示している。
ネットレイティングス代表取締役社長兼チーフアナリストの萩原雅之は「今回の結果をみる限り、毎日新聞社とヤフー、産経新聞社とマイクロソフトとの協力・連携は順調な出だしとなりました。毎日新聞は単なるニュースサイトからエンターティンメントやライフスタイルもカバーする総合情報サイトへの転換、産経新聞は「ウェブ・パーフェクト」というスローガンで新聞紙面と一体化した編集を方針としてかかげる一方、同じ10月1日には読売新聞、朝日新聞、日本経済新聞3社による新ポータルサイト構想も発表されました。新聞社のウェブ戦略も、差別化や多様化が進んでいるようです。」と述べている。
《冨岡晶》
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