【スピード速報】20Mbps付近のブロードバンドの「団塊」は光の代表速度
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
今回は、前回の「90Mbps超が1.2%に達するもブロードバンドの「団塊」は20Mbps付近」に戴いた「分布の内訳を知りたい」とのリクエストにお応えする。2007年12月11日〜12月17日の測定データのうち、ダウンロード速度の分布状況を2.5Mbpsおきに集計し、最新の手法などによる回線種別分析を行ってFTTH(光ファイバ)とそれ以外に分けてシェアを算出した。
図を見ての通り、今回ももっとも多かったのは2.5Mbps以下の最低速ゾーンで、14.0%を占めている。このゾーンを含む10Mbps以下の低速ゾーンが全体の38.4%に達しており、光ファイバー以外の回線種別のデータの4件に3件がこの低速ゾーンに含まれていることがわかった。これに対して、92.5Mbps以上の超高速ゾーンは0.9%で、このゾーンを含む90Mbps以下の最高速ゾーンは全体の1.4%となった。その70%以上が光ファイバであり、光ファイバからのデータの50件に1件がこの最高速ゾーンに含まれていることになる。
さて、前回、興味深く思われた「分布の途中にある2つのピーク」だが、このうち、50Mbps付近あった小さなピークは今回は見受けらない。これに対して、20Mbps付近の目だって大きなピークである「団塊」は、今回もはっきりと見ることができる。17.5〜20Mbpsゾーンは10Mbps以下を除くと最大の4.9%を占めており、前後各2.5Mbps幅を加えると13.2%に達する「団塊」になっている。そして、この「団塊」の内訳をみると、このピークが光ファイバにおける最大シェアと一致することがわかる。光ファイバの速度分布は、光ファイバ以外に比べるとバラつきが大きいが、それでも、20Mbps付近が「光ファイバの代表速度」であることは間違いない。よって、前回述べた「団塊がブロードバンド向けのサービスを提供する側が想定すべき実測速度の目安になるのではなかろうか」という仮説は、的を射ているようである。
ということで、光ファイバの普及と平均速度の向上が、この「団塊」を押し上げていくことが期待できる。また低速ゾーンにわずかながら光ファイバの計測データが含まれていることは、回線種別分析の誤差などと想定できるが「光ファイバとは名ばかりの低速サービス」になっている利用者がいることも否定できない。あわせて、長期的な動向に注目したい。
《平野正喜》
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