NEC、NTSC比70％、300cd/m2の放送・業務用HDVカメラ向け2.7型カラー液晶モジュール

　NEC液晶テクノロジーは14日、放送・業務用ハイビジョンカメラのビューファインダ向けとして、直視型カラー液晶ディスプレイモジュールの量産品としては世界最高となる413ppiを実現した低温ポリシリコンTFTカラー液晶ディスプレイモジュール「NL9654HL06-01J」を発売した。サンプル価格は10万円。7月下旬よりサンプル出荷を開始する。

　NL9654HL06-01Jは、2.7型の小型サイズながらもフルハイビジョン解像度と親和性が高い解像度QHD（960×540ピクセル）に対応し、NTSC比70%、輝度300cd/平方メートルを実現したもの。同社独自のVIT技術を利用して、画面表示部と同一のガラス基板上に駆動回路などの周辺回路を形成することにより、ガラス基板周辺部の配線数、および外部回路との接続線数を大幅に削減し、ガラス基板周辺部を肥大化することなく狭ピッチ化を可能にしている。同社では、NL9654HL06-01Jを放送用・業務用ハイビジョンカメラのビューファインダに用いることで、放送・業務用カメラの必須条件である高精度なピントの調整・確認をより高精細な映像で行えるとともに、外部モニタを用意することなく被写体の色の確認をビューファインダのみで行えるとしている。

　同社では、今後1年間で1万台の出荷を見込んでいる。

　このほか、輝度600cd/平方メートルの4.3型WQVGA（480×272ピクセル）表示対応の「NL4827HC19-05A」、VIT技術とSR-NLT技術により228ppiの高精細に対応した3.5型VGA（280×640ピクセル）表示対応の「NL4864HL11-02A」、および輝度500cd/平方メートルのタッチパネル付き2.7型QVGA（320×240ピクセル）表示対応の「NL2432HC17-07B」も同時に発売された。サンプル価格はそれぞれ1万円、1万円、8,500円。出荷開始時期は6月下旬、8月下旬、6月上旬となっている。