総務省、平成19年「通信利用動向調査」の結果を公表〜ついに光回線普及率がDSL回線を追い抜く
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通信利用動向調査は、20歳以上の世帯主がいる世帯およびその構成員、常用雇用者規模100人以上の企業を対象とし、統計報告調整法に基づく承認統計として平成2年から毎年実施されている。今回のサンプル数は6,256世帯、2,850企業で有効回答数(率)は3,640世帯(12,574人、58.2%)、2,158企業(75.7%)。
調査結果のおもなポイントとしては、「ネット利用者数はほぼ横ばい」「光回線利用世帯がDSL回線利用世帯を初めて超過」「携帯・ゲーム機・TVからのネット利用が増加、PCからの利用は減少」「非接触型電子マネーの保有率が倍増」「携帯電話でのフィルタリングソフト・サービス利用が増加、PCでは横ばい」といった結果が見て取れる。
まずインターネットの利用者数については、8,811万人に達し人口普及率は69.0%となったが、2005年の8,529万人(66.8%)、2006年の8,754万人(68.5%)と比べて分かるとおり、急激な拡大時期は過ぎ、ほぼ横ばい状態が続いていると言えるだろう。世帯のブロードバンド回線利用における光回線の利用率が27.2%から31.3%へと増加する一方、DSL回線は27.7%から18.9%へと減少し、光回線利用世帯がDSL回線利用世帯を初めて超過した。
個人のインターネット利用端末については、携帯電話・PHS等の移動端末からの利用者数が201万人増加(2.8%増)して推計7,287万人となった。一方でパソコンからの利用者は7813万人(88.7%)で、前年の8055万人(92.0%)から大きく減少した。ワンセグ放送対応、フルブラウザ対応といった移動端末の高機能化、WiiやPSPなどネット機能を中核にしたゲーム機の普及などにより、パソコンでなくとも大容量コンテンツが容易に利用されるようになったためと思われる。
非接触型電子マネーの保有率は、前年の10.7%から倍増して21.5%。ICカードを利用する非接触型電子マネーのうち約半数が「ICカード乗車券と一体のもの」であり、特に首都圏においてSUICAを中心に普及が進展しているようだ。
フィルタリングソフト・サービスについて子供の使用する機器における利用状況については、パソコンが12・9%、携帯電話が21.6%であり、携帯電話での利用が進んでいることが明らかとなった。
《冨岡晶》
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