マイクロソフトのSaaSはWindows Liveが担う——ビル・ゲイツ来日記者会見
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同氏は、7月に経営の第一線から退き「ビル アンド メリンダ ゲイツ財団」での活動に重点を置くことになっている。同財団では、健康と教育の課題に取り組む計画だ。一方でマイクロソフトにも会長兼相談役として籍を置き、主要なプロジェクトの指導に当たる。
マイクロソフトは、2月にヤフーへの買収に動いたが、3日(現地時間)、金額面が折り合わずそれを断念した。これについて、「マイクロソフトはヤフーと努力して対話をしてきた。その結果それぞれ独立した方向性を実現していくべきだとの結論に達した。スティーブ・バルマー(CEO)が出した声明の通りだ」と答えた。
今後のPCのありについては、「キーボードはなくならないが、自然なやり方に代わってくるだろう。机をさわる、ホワイトボードを使う、ペンを使う、音声認識など『ナチュラルインターフェイス』に代わるだろう」とした。「それに加えて、インターネットに接続してサービスが受けられる『SaaS』も伸びるだろう」との発言もあり、同社が進めている「Windows Live」がそれに当たると思われる。
日本市場の考えはどうだろうか。「日本のPC市場はイノベーションが進んでおり、これからも伸び続けるだろう。しかし、日本における学生のPCの使用率は低い。教育におけるオンライン化をしていかなければならない」と日本市場の伸びを学生に期待していることを示した。学生に対するアプローチはほかにもあり、「新しいアイディアの多くは若い人から生まれる。プロ向けの開発ツールでも、学生には無償で提供する」としている。
ポータルサイトの「MSN」やゲーム機「Xbox 360」は、マイクロソフトの製品やサービスの中で日本市場では不調だと言える。「マイクロソフトのコア製品は、Windows、Windows Serve、Excel、SQL Serverなどで、これらはどの国においても台数やシェアは順調だ」と答えた。Xboxについては、「アメリカやヨーロッパでは順調」として、製品やサービスの売上は国や地域により異なることを示した。
今後の製品としては、次期Windowsの「Windows 7」(コードネーム)の話題が上がった。「出荷時期は分からない、過去においては2〜3年おきに出してきたが、今回についてもそうとは言えない。しかし、Windowsについては、やらなければならないことはまだたくさんある」と、ソフトウェアのエンジニアとしてやり残した仕事がたくさんあることを伺わせた。
《安達崇徳》
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