マルウェアが急増、2008年上半期は史上最高記録を更新〜G DATA調べ
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それによると、2008年は年初よりマルウェアの活動が急激に加速し、1日平均で約1,500件の新しいマルウェアが、ウィンドウズ・ユーザに向けて放たれたとのこと。その結果、この半年間で31万8千件ほどの新しいマルウェアが出現し、昨年1年間に採集された数をすでに超えたという。この成長率が維持された場合は、昨年と比べて1年間で5倍以上の増加となると予測されている。なお内訳はバックドア75,027件、ダウンローダー型/ドロッパー型64,482件、スパイウェア58,872件、トロイの木馬52,087件、アドウェア32,068件、その他35,243件だ。
一方で、スマートフォンのマルウェアについては、同期間内で見つかったものは、わずか41件。ネット犯罪者たちは、スマートフォンを有利な収入源とは考えておらず、また、スマートフォンにおけるマルウェアの危険性を強く訴えるのは、セキュリティを提供する側のマーケティング上の戦略によるところが多いのではないか、とG DATAはコメントしている。ただし日本市場においては、3G携帯電話がすでに高機能電話として一般化し、後発として今、W-ZERO3やiPhoneに注目が集まっているために、功名心による愉快犯のみならず、実際の利益を見込んで仕掛けを行う可能性を完全に否定することができないとして同レポートでは注意を呼びかけている。また、また安全に使用できる携帯電話が広く普及しているため、スマートフォンも同様に安全だと思い込むことにより、犯罪者に隙を見せるおそれがある点も要注意だ。
ジーデータ・ウイルス研究所長のラルフ・ベンツミュラーは「オンライン犯罪はマーケティングを重視した産業複合体になりました。また一般的な製造業のように、しばしば分業体制が敷かれています。その結果、マルウェアを大量生産することができる、非常に生産的な犯罪者ネットワークが張り巡らされました。したがって、現在のマルウェアの氾濫状況は簡単には終息することはありません。ネット犯罪者とセキュリティソフト会社との戦いは、予想以上に、これからもっと激しくなるでしょう。また、2008年は悪化が著しかった年として、インターネット史上に刻まれることでしょう。」と述べている。
《冨岡晶》
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