豪華ゲストの期待高まる〜東京国際映画祭、作品ラインアップ
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財団法人日本映像国際振興協会 理事長の高井英幸氏が挨拶に立ち、1985年にスタートし、今年で21回目(4回までは隔年開催)を迎える同映画祭ならびに、新チェアマンの依田巽氏を紹介した。
依田巽氏は、第21回からの取り組みを説明。レッドカーペットに代わり今年はグリーンカーペットが実施されることがすでに話題となっているが、「地球は人間を、人間は映画を作った」ことから映画人の使命として、また映画人としてできることとして、“Action! for Earth”をキャッチフレーズに、映画祭を通じて地球環境の大切さを訴えていくという。「自然と人間との共生」を根底のメッセージとしてもつ作品を集めた「natural TIFF部門」の新設やグリーンカーペット実施のほか、トヨタが今秋発売する超高効率パッケージカー「iQ」をオフィシャルカーに採用し、グリーンカーペットへスペシャルゲストを運ぶことも紹介された。なお、グリーンカーペットには、ペットボトルの再生(エコペット)素材を用いるといったところにも、エコを意識した取り組みが見られる。
新チェアマン依田氏のもとで開催される今年の映画祭には、様々な新しい取り組みが見られるが、依田氏は「Hop、Step、Jumpのうち今回をHopと捉え、時間をかけて目標を達成したい」と言う。また「10月26日のクロージングセレモニーでは今回の結果を踏まえ、Stepにあたる2009年の方向性を発表したい」と意欲を見せた。
コンペティション部門の審査委員長には「サウンド・オブ・ミュージック」や「ミッション・インポッシブル」等に出演のアメリカの俳優ジョン・ヴォイト氏が決定。ほかにも、海外の映画界のVIPが多数来日して、国際色豊かな映画祭になるという。また、映画大使には木村佳乃さんが就任している。
続いて、「コンペティション」15作品、「特別招待作品」19作品、「アジアの風」35作品、「日本映画・ある視点」10作品、「WORLD CINEMA」10作品、「natural TIFF」27作品、「animecs Tiff」(生誕80周年を迎えた手塚治虫作品を特集)13作品ほかの上映作品が紹介された。
既報のとおり、特別招待作品からオープニング作品としてジョン・ウー監督がトニー・レオン、金城武出演で「三国志」最大の逆転劇“赤壁の戦い”を映画化した「レッドクリフ part I」、クロージング作品として「ファインディング・ニモ」のアンドリュー・スタントン監督による感動の物語「ウォーリー」が上映される。全上映作品は、「第21回東京国際映画祭」公式サイトにて紹介されている。
最後にゲストとしてコンペティション作品から、「コトバのない冬」の渡部篤郎監督と高岡早紀さんが、「ブタがいた教室」の前田哲監督が登場し、発表会に華を添えた。
「コトバのない冬」は、北海道を舞台に愛の記憶を失った女とコトバのない男の物語を描いた作品で、渡部篤郎氏の長編初監督作品。自身も出演する渡部氏はキャストに「台詞を読むのではなく言葉で話してほしいというメッセージを伝えた」という。高岡早紀さんは「冬の北海道は初めてで寒さを通り越すほどだった(辛かった)が、監督たちの頑張りに心打たれ、ついていきたいという気持ちになり、皆一丸となった」と語った。
「ブタがいた教室」は、新任教師と26人の子どもたちが「食べるため」に飼ったブタへの愛情に戸惑いながら“いのち”や“食”と向き合うという実話を、妻夫木聡主演で描いた作品だ。前田哲監督は、この作品が自身の10作目に当たることを紹介し、「心から出たものでなければ心には伝わらない」という考えから、実際にブタの世話をさせて、子ども達のブタへの思いを引き出したことなどを紹介。フィクションとドキュメンタリーの境界を超えたいという思いで製作したという。
「第21回東京国際映画祭」は、六本木ヒルズ(港区)とBunkamura(渋谷区)をメイン会場に、都内の各劇場、施設、ホールを使用して、10月18日(土)から26日(日)までの9日間にわたって開催される。
《編集部》
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