日本時間9月30日に高度約100kmの月周回観測軌道上で撮影されたもので、4月6日に撮影した動画に次いで今回で2回目となる。地球全体が月から昇るように見える「満地球の出」だが、月−地球−太陽−「かぐや」の軌道が一直線に並ぶタイミングでしか撮影できず、年に2回のみの貴重な映像となる。撮影は、「かぐや(SELENE)」に搭載されたNHK開発の宇宙仕様のハイビジョンカメラ(HDTV)によって行われ、動画をJAXAにて受信、その後、NHKにおいてデータ処理が行われた。
今回撮影された「満地球の出」は、日本を含むユーラシア大陸からヨーロッパ・アフリカを含む地域が撮影範囲に含まれており、ユーラシア大陸、オーストラリアをはっきり見ることはできたが、日本には秋雨前線と台風の雲がかかり、はっきりと見ることができなかったという。
ハイビジョン望遠カメラによる映像「満地球の出」(解像度:480×270px)、ハイビジョン広角カメラによる映像「満地球の入り」(解像度:480×270px)、ハイビジョンカメラによる映像「満地球の出・入り」(解像度:1280×720px)の動画が公開中で、無料視聴可能だ。なお1280×720の高解像度動画の視聴には、専用のソフトウェア(Windows XP/Vista用)のインストールが必要となる。