「SaaSの発展には日本のネットワーク環境が最適」——NTT Com 中山氏
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SaaS成長の背景として、「ユーザ企業側のアウトソーシングに対する意識の変化」「Web、サーバ技術の進歩と標準化」「高速かつ安価なネットワーク回線の普及」の3点をあげ、通信事業者である同社はアプリケーションを売るのではなく利用してもらう、つまり「サービス提供型モデル」であり、SaaSの発展そのものを推進していくという立場を示した。
また「回線単位の国際比較」資料より、通信帯域当たりの料金では日本が世界でもっとも安く、米国の1/7、英国の1/20であることから、SaaSの発展には日本のネットワーク環境が一番適している、とした。
SaaSというと中小企業での利用に期待されることが多いが、従業員規模が大きいほど利用率が高くなっている現状が紹介された。また同調査では、利用計画中の企業については従業員規模との関連が薄いことから中山氏は、企業規模に関わらずSaaSへのニーズがあると捕らえていると語った。
エンドユーザの関心調査では、SaaS・ASP選定時の最重要項目には「堅牢なセキュリティの証明」、導入するうえでの阻害要因には「期間データを外部に預けることが心配」「セキュリティが不安」があげられており、「セキュリティ」への関心が突出している。なお、セキュリティを重視する傾向は大企業ほど高くなっているという。
NTT Comではこれに応えるサービスとして、「BizCITY for SaaS Provider」を提供している。アプリケーション提供事業者向けSaaS/ASP基盤サービスを軸とするもので、これによりアプリケーション提供事業者は、NTT ComのVPNサービスに直結したセキュア環境でインターネットを介することなく、SaaS・ASPサービスを実現できる。さらに、アプリケーションサービスの利用料金回収代行サービス、仮想サーバホスティングサービス、モバイルからのセキュアなSaaS利用を実現するサービスなどを提供し、SaaS基板上でアプリケーション提供事業者がサービス提供するにあたり、導入から運用、サービスの販売までをトータルに支援するという。同サービスでは、SaaS・ASPの新規導入、既存ユーザへのオプション提供、通信品質制御等が可能なNGNでの利用や他のソフトウェアとの連携等といった様々なニーズに応える。
続いて、現在提供中のSaaSアプリケーション事例として、ユーザとSalesforce.comのサーバー間をNTT ComのVPNサービスで接続する「Salesforce over VPN」、ポリコムが多地点接続サーバー(MCU)とデータセンター、保守サービスを一体で提供する「ポリコム多地点接続サーバー ハウジング&保守サービス」、NECインフロンティアが提供するVPNユーザ向けWebPOSサービス「Foof Frontia Pro/ASP」が紹介された。「Salesforce over VPN」は、インターネットを経由せずにSalesforce.com社のサービスを利用できるサービスとしては世界初となる。
NTT Comでは今後も、様々なアクセス手段、様々な用途に応じた環境を用意し、VPN上でセキュアに使えるSaaSラインアップを充実し、様々なアプリケーションを提供していくという。
《編集部》
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