産総研、人間らしい“美少女ロボット”の開発に成功 〜 エンタメ分野に期待
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「HRP(Humanoid Robotics Project)-4C」は、身長158cm、体重43kg(バッテリー含む)で、関節位置や寸法は日本人青年女性の平均値を参考に、人間に近い外観を実現した。動作はモーションキャプチャーで計測した人間の歩行動作や全身動作を参考にしており、腰に3自由度、首に3自由度、顔に8自由度を設け、人間にきわめて近い動作を実現した。また、音声認識にもとづく応答動作など、人間とのインタラクションも実現している。
HRP-4Cは、産総研が2006年度から3ヵ年計画で実施した産学連携プロジェクト「産総研産業変革研究イニシアティブ」の「ユーザ指向ロボットオープンアーキテクチャの開発(UCROA)」の一環として開発された。今後はエンターテインメント分野や人間シミュレーターとして機器評価への応用に期待されており、この3月23日にも、「第8回 東京発 日本ファッション・ウィーク」のファッションショーなどに出演するという。
記者の個人的な印象となるが、「HRP-4C」の外見は、CG美少女のようなシャープなタイプでも、フィギュアのようなアニメ顔でも、無骨なメカでもなく、やわらかなごく普通の少女のような表情となっている。アンドロイドの場合、人間に近づけば近づく程なぜか拒否感が強くなる「不気味の谷現象」と呼ばれる工学上の問題があるが、「HRP-4C」は比較的その問題をクリアしており、「人間らしい」という文言に対して、なんとか「合格」と言ってよいレベルなのではないかと感じた。エンタメ分野目的ということで、今後の展開について期待が持てる。
なお産総研イニシアティブUCROAは、2008年度(2009年3月末)で完了し、今後は全身運動制御技術の高度化を進めるとともに、エンターテインメント分野への応用の実現を目指し、コンテンツ開発支援技術の研究開発を実施する計画だ。
《冨岡晶》
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