【組込みシステム開発技術展】不審者の自動追尾が可能な映像監視システム
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AlertEyeは、「動体認識」「動体追尾(パン/チルト)」「動体識別(テンプレート)」「動体拡大(ズーム)」「エリア(矩形)内検知」などの機能を実装したカメラ制御ユニットとなる。カメラは他社製品を組み合わせて使用する。ブースでは、ソニー製の天井設置のIPネットワーク型の監視カメラとの組み合わせで展示されていた。AlertEyeは、大きく「カメラ制御エンジン」「IP画像入力エンジン」「画像解析エンジン」の3つの機能で構成される。特徴的なのは画像解析エンジンで、ここで動体検知や動体追尾、置き去り/持ち去り検出などの機能が実現される。
主な用途は無人施設の看視などだ。たとえばデータセンターのマシンルームのような通常は無人で運営されている設備内に侵入者があった場合、これを検知して追尾できるわけだ。また、不審物の持ち込み(置き去り)や設備内の備品の持ち去りといった事象も識別できる。あらかじめ設定した看視エリア内に新たに侵入してきたものがあると、それを識別して自動追尾する、というのが基本機能だが、内部的には「時系列で撮影した画像の差分比較だけで実現できるような単純なものではない」そうだ。置き去りや持ち出しの検出だけなら差分比較だけでも実現可能だが、荷物を持った人が入室し、ちょっと脇に荷物を置いた、という状況では即座に置き去りと判断するのではなく、「人の脇にある荷物はその人の持ち物と判断する」といった高度な制御が可能だという。これを実現するために、カメラの視野に入った動体が人なのかそうでないのか、を識別する機能もある。これは、腕や顔といった人体の特徴的な画像をデータベースに登録してあり、映像をこのデータベースと照合することで判断するなど、内部では高度な処理が行なわれているという。
こうした処理を実現するため、ハードウェアもかなり高性能なものが使われている。プロセッサはIntelのCore2 Duoで、チップセットにはIntel 945GME+ICH7M-DHが採用されている。メモリはDDR-DIMM×2で最大4GB実装可能で、さらに1GBのSO-DIMM×2が搭載されるなど、ちょっとしたPC以上のリソースが備わる。基本的なシステムだけで動体認識や追尾といった機能が利用できるが、さらにシステムを作り込むことで、異常を検知したら即座にアラートを上げるとか、異常と判断したときだけ画像の録画を行なうなど、ユーザー側の状況に合わせたさまざまなカスタマイズも可能だという。
《渡邉利和》
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