NTT Com、経路ハイジャックの予防を実現するルーター用新技術を開発 | RBB TODAY

NTT Com、経路ハイジャックの予防を実現するルーター用新技術を開発

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インターネットの経路情報の不正利用
インターネットの経路情報の不正利用 全 2 枚
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 NTTコミュニケーションズ(NTT Com)は27日、インターネットの経路情報の不正利用対策として、IRRデータベースと連携して不正経路を未然に取り除く機能を開発したと発表した。

 ISPがインターネットから経路情報を受信する際に、インターネット経路情報データベース(IRR:Internet Routing Registry)に登録されている正しい経路情報と比較することで、不正な経路情報の選択を予防する。隣接するISP接続先や顧客などの経路情報に対して、ISP自身によるフィルタリングの設定などを用いることで、不正な経路情報に対する予防は可能だが、現実的には、その信憑性を自動で確認する手段はないとされていた。本機能は、NTT Comで並行して開発を進めている「高信頼性IRRデータベース」との連携により、不正経路の混入を予防する技術を確立し、ジュニパー・ネットワークス社のPSDP(Partner Solution Development Platform)開発環境を活用することで実現した。

 IRRデータベースは、インターネット内でのデータのとおり道を示す経路情報などに関する情報を蓄積するデータベースで、ISPなどは、経路情報などをIRRに登録することで自社の経路ポリシーを世界中の他のISPに伝えることが可能となる。高信頼性IRRデータベースは冗長機能や負荷分散機能を向上させたIRRサーバで構成するデータベース。2009年2月20日〜2009年2月27日に実証実験を実施し、実用可能性を評価・検証した。

 今回確立した不正経路の混入予防技術は、今後、実証実験を通して機能の有用性について検証・確認を行う予定。なおこの機能は、総務省委託研究「経路ハイジャックの検知・回復・予防に関する研究開発」において、不正な経路情報がインターネット上に混入することを未然に防止する技術を開発・導入を進めており、その一環として開発された。

《冨岡晶》

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