【HP PRESSEVENT 北京(Vol.4)】モバイルノートのカラー戦略——Stacy Wolff氏インタビュー
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ウルフ氏は冒頭、ミニノートのカラーについて説明。「ミニノートはブラックというコアの色とアクセントのある色の2パターンで導入してきた。リクエストが多かったのもがピンク。女性は形状が小型でピンクの製品が欲しいという声が多かった」と解説。HPのパソコンには、なぜピンクがないのかという疑問の声もあったことを明らかにした。一方でホワイトはブラックの代替となり得るカラーだという。「(ホワイトは)女性と男性のユーザーがクロスオーバーする」。氏によると、80%が購入する色とのこと。これらのカラーの配置はHPの戦略と深くかかわっているという。
——ProBookについて聞きたい。従来製品と比べると形状やカラーの違いが印象的だが……。
ProBookに関してもベースの色はブラックで、クリーンなデザインとなっている。今回導入したMerlot(メルロー)というカラーはプロフェッショナルな印象を与えるものだ。バックカラー、パームレストなどもそれに合わせてデザインされている。ここに並んでいる製品を見るとわかるが、コンシューマ市場向けの製品はソフトでフレンドリーに仕上がり、ProBookはプロ市場向けなので洗練されたイメージを与えるようにできている。モバイルのプロフェッショナル達からは、パソコンに何らかの違いが欲しいという声があった。我々にとってはメルローカラーというのはリスクを伴うものだったが、顧客とのフィードバックに基づいて導入した色だ。
——キーボードがそれぞれ独立しているが
フラットなキーは見た目がいいと思う。実は、(事前に)テストも行ったのだが、このようなキーの方が音が静かに感じるという人が多かった。実際にはあまり違いはないのだが……。また、ユーザーは大きなキーを好む傾向にある。このようなキーにすることによってスペースも広く感じるようだ。今後は、さらにこのようなキーの製品が出てくると思う。
——メルローは特定のモデルにしかない。ほかの製品にも反映されるのか?
それは地域によって異なる。開発の段階では世界展開を考えてデザインしているが、それは各国で決定されていく問題だ。
——ミニのピンクについてだが、ピンクにも色々な色がある。今回の色は大人っぽいピンクだと思うが、女性のなかでもどこをターゲットとしているのか?
第一にHPはどこにでもあるようなピンクを色として採用しようとは考えていない。それは、2006年に日写とパートナーシップを組み、新しいパターンを開発したことからもわかる。また、弊社には女性のデザイナーがいて、ミニのカテゴリーの製品にかかわっていた。ピンクの製品は、女性のために女性のデザイナーが開発したものになる。二つ目に重要なのは、洗練されたイメージを表現できるように取り組んだということだ。今回の製品で注意したのはオモチャっぽくならないようにすることだった。あまりにも若い人向けのピンクではなく、洗練されたもの仕上がっている。持ち運んでいるときにプロフェッショナルに近い感覚を生み出すパターンを心がけた。
——女性にとっては毎日1kg以上のものを持ち歩くのは辛いかと思うが、もう少し軽いものは考えられないか?
Vivienn Tam EditionはHDDが小型でリチウムポリマーバッテリーを使っているので軽い。これは、どちらかというとプレミアムなノートブックになっている。今回のピンクは、カラーのほかにエントリープライスがポイントだ。多くの人たちが購入しやすい価格になっているのが重要だ。米ドルで299ドルとなっている。製品全体が軽量化して薄型化になっていくだろう。
——ファッション雑誌を作っている女性編集者もパソコンのスペックは知らないが、Vivienne Tam のパソコンを知っている。今後またコラボの予定はあるのか?
Vivienn Tam Editionは成功した商品といえる。予想以上の販売ができた。イノベイティブな製品を生み出すためにパートナーシップもしくはスペシャルエディションという形でだしていくという戦略はある。将来的に計画はあるが具体的には言えない。今年後半にアーティストとコラボしたものがでてくるだろう。これらのコラボレーションは今後も続くもので長期的に展開していく。
——今、日本では台湾ベンダーがミニノート、ネットブックの次のセグメントを作りはじめている。HPには新しいセグメントを作る計画はあるのか?台湾ベンダーの動きをどう思うか?
HPがミニのコンセプトを考えはじめたのは2000年からになる。これまで台湾の企業は新しい製品を市場に随分投入してきたが、何がしたいのか、どのようにしたいのかを把握していたのではなくて、彼らはできるだけ小型のものを目指していた。現在出ている製品を見ていただくと、台湾ベンダーが我々に合わせてきた形になっているのがわかるだろう。また、新しいセグメントということに関しては、我々の製品ではdv2があげられる。軽量化されて薄くなり、ディスプレイもより良いものになり低価格だ。日本のベンダーは小型で薄い素晴らしいものを作っているが、やはり価格がネックとなっている。さらに、台湾のベンダーも新しいものを作っているということだが、市場のなかで誰が一番最初になるかは問題ではなく、どこが正しいものを作っているのかが大切だ。
《小板謙次》
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