【スピード速報(156)】深夜と早朝に多い光ファイバ利用、無線は昼下がり、CATVはビジネスアワー
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
今回は時間帯ごとの回線種別シェア(占有率)をお伝えする。7月14日(火)〜8月10日(月)の全測定データを無条件に用いて、IPアドレスなどを用いた回線種別解析を行い、1時間単位の回線種別ごとの測定回数シェアを算出した。なお、このシェアはあくまでも測定データにおけるものであり、実際の回線種別シェアと一致するとは限らない。
集計方法が若干異なるが、2年前の同時期の第51回「夜は光ファイバ、昼はCATVという利用者傾向が固定か」や3年前の第22回「夜間利用者の過半数は光ファイバだが、昼はCATVが肉薄」と比較すると、この数年間の変化が見える。同時にご覧になることをお勧めしたい。
見てのとおり、光ファイバの割合が多いのは、21時から1時までの夜間と、6時から8時までの早朝であった。夜間に光ファイバが多い傾向は2年前の第51回、3年前の第22回でも見られたが、早朝に多いことは過去に見られなかったため、興味深い。また、ADSLの傾向は光ファイバにやや似ており、20時から23時までの夜間において13%を超えている。しかし、10%を下回っている時間帯も多くあり、ここでもADSLの退潮傾向が感じられる。
これに対して、無線インターネットはADSLと逆の傾向で、10時台から21時台において10%以上を占めた。特に12時台から16時台の昼下がりでは12%を超え、シェアでADSLを追い抜いている。また、CATVも光ファイバと逆の傾向で、2時台から7時台、9時台から19時台において20%以上を占めている。特に9時台から11時台、13時台から15時台では25%を超えており、12時台のみがへこんでいることからも「CATVはビジネスアワーに利用者が多い」と表現することができそうだ。
最後に、全体的な傾向を2年前の第51回、3年前の第22回と比較してみよう。まず、光ファイバの全体的なシェアは、2年前、3年前と大差がなく、時間帯によっては今回の方が低い。またADSL、CATVについては、2年前、3年前を下回っている時間帯がいくつもある。これらの原因と思われるのが、2年前、3年前から大幅に伸びた無線インターネットである。2年前の統計では、5%に達する時間帯がなかったため、個別の集計から外してしまうほどであったが、今回は常に6%以上のシェアを有する一大勢力に成長した。今後も、無線インターネットのシェアが他の回線種別を食っていくのか、注目したい。
《平野正喜》
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