【子どもとネットVol.3】千葉大発!学校と企業と地域と学生とを結ぶNPO団体
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◆「考えよう、ケータイ」で情報モラルを学ぶ
NPO法人企業教育研究会ACEでは、現役教員や千葉大の卒業生のほか、20〜30名の千葉大の学生が活動している。教育学部なので、先生を目指している学生がほとんどである。この団体では、様々な企業と協力した授業を行っている。そのうちの一つが、「考えよう、ケータイ」という全国の学校が対象となる情報モラル授業プログラムだ。
今年7月までは学生主体で授業を行っていたが、8月からは学校の先生に授業をしてもらおうということになり、現在は、研修会が中心となっている。学生は、研修会でも授業補助として参加するという。授業のほか、小・中・高等学校教育関係者に向けた「考えよう、ケータイセミナー」と題したセミナーも開催する。
◆携帯電話に対する考えは年齢より環境が重要
仁科悠一郎君(千葉大4年)は、「考えよう、ケータイ」プロジェクトに参加している学生だ。昨年、神奈川県横浜市の小学校と岐阜県羽島市の中学校で授業に行った。教員を目指している仁科君が参加したのは、学校現場での情報モラルの重要性を感じたためという。
5、6年生を対象に授業を行った横浜市の小学校では、首都圏に位置するだけに携帯電話所持率は60名中56〜7名と、一般的な小学生の所持率とされる24.1%よりかなり高かった。携帯電話を所持している子供が多いだけあり、知識が豊富で、質問に対しても反応が良く、深い答えが返ってきた。たとえば、怖い使い方を紹介すると、「自分は問題ある使い方をしていたので気を付けよう」という感想が返ってきたという。
一方の岐阜県の中学校は、携帯電話所持率は5割と中学生の全国平均66.7%よりも低くなっていた。持っていない子は想像で答えるしかないため、「今後気を付けていきたい」のような感想が多かったという。
「携帯電話に対する考えや知識などは、年齢はあまり関係ありません。それよりも、環境などのほうが重要です」と仁科君。授業を行ったほかの大学生達は、「自分たちも使い方を気を付けなければ」「これほど携帯電話が子供たちに浸透しているとは驚きだ」という感想が多かったという。
今後、「考えよう、ケータイ」は、先生方を対象にした教員研修で授業の内容の紹介を中心に、今年度中に20か所以上の教育委員会や学校で実施する計画だ。
《高橋暁子》
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