【CEATEC JAPAN 2009 Vol.6】ユーザーといっしょに泣き笑い——携帯をより身近に進化させるマチキャラの進化
エンタープライズ
モバイルBIZ
注目記事

マチキャラは、電話の着信時やメールの受信時などにさまざまなアクションをする機能だ。NTTドコモの生活情報サービス「iコンシェル」では、天気予報など生活に密着した情報を吹き出しとともに知らせてくれる。そのマチキャラが、フレンドリーな言葉遣いや態度でさらに親しみやすくなり、携帯電話をユーザーの“相棒(パートナー)”へと進化させる機能に発展する。今回の進化のポイントは3つある。
◆感情をもって話しかける
ひとつめのポイントは、これまでは「です・ます」調だったメッセージを、個々のキャラクターらしいポップな表現にしたことだ。
たとえばメイドキャラ。「iコンシェル」でイベント情報が出ると、「渋滞情報がございます。注意してくださいませ、ご主人様」などと、いかにもそれらしい話し方をする。
また表現がポップになっただけでなく、伝える情報に加えて「おまけ」のメッセージを付け加えることもポイントだ。たとえば「iコンシェル」で電車の遅延情報を伝えるとき、それがもし月曜日なら「週の初めから電車が遅れるなんて大変だよね」。また金曜日ならば、「週末はお出かけすることが多いから気になるね」などとユーザーを気遣うメッセージを添える。
つまりメッセージはキャラに応じて異なり、さらに曜日やその日のユーザーのスケジュールがどうなっているか、など状況に応じても異なるメッセージを話すのだ。まるでマチキャラが、ユーザーの行動を把握して、感情をもって話しかけてくるかのようだ。
◆ユーザーのメールに反応する
ふたつめのポイントは、ユーザーが作成・送信したメールの文面に応じたメッセージを話す点だ。たとえばユーザーが、「今日は○○ちゃんに会えてすごく楽しかったよ」と友人にメールを送ったとしよう。するとマチキャラがこの文面を見てユーザーの気持ちに同意するかのように、「楽しそうだね、良い事があったの?」とメッセージを出す。
また「疲れた」とメールに書けば「大丈夫?」と反応し、「うれしい」には「よかったね」と答えがくる。あたかもマチキャラがユーザーと生活を共にし、いっしょに泣いたり笑ったり感情を共有するかのような世界が繰り広げられるのだ。これによりユーザーはマチキャラにますます親しみがわき、ケータイに愛着がわき、使うのが楽しくなる。
◆携帯の状態をお知らせする
そして3つめのポイントは、アラーム設定や電池・電波状態などに応じ、マチキャラがユーザーに状態をお知らせしたり共感メッセージを送る機能なども加えられた。
たとえばユーザーがアラームを設定すると、「時間になったら僕が教えてあげるね。えりかは安心してていいよ」とマチキャラが声をかける。またアラームがいったん鳴った五分後には、「えりか、起きてる?二度寝して遅刻、なんてダメだよ?」などと注意を促す芸の細かさである。
このほかケータイの開閉にも反応し、シチュエーションに応じたセリフを語るのも目玉のひとつだ。たとえばユーザーが夜眠れず、夜中の1時以降に5回以上ケータイを開閉すると……「えりか、眠れないの?大丈夫、僕がそばにいるよ。」などとマチキャラが心配してくれるのだ。
いまやケータイは人間にとって、人生のパートナーになりつつある。そんなことを実感させてくれるデモだった。
《松岡美樹》
特集
この記事の写真
/