フェムトセル、2010年に国内外キャリアが本格導入 〜 ISBI調べ
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このプロジェクトは、フェムトセル(極小通話エリア)の市場環境やビジネスモデル、エコシステム、企業戦略の検証、関係者/消費者アンケートによる定量分析など、多様な調査アプローチを約半年間集中的に実施していくもの。同社では、継続して実施することで、フェムトセル関連ビジネスの具体像をあきらかにしていきたいとしている。
このレポートによると、まずフェムトセルをめぐる世界の動きとして、最近ではデッドスポット解消というよりも、家庭向けの高度なサービスを提供する装置として、世界的に注目されるようになってきた流れに言及。米国ではスプリントやベライゾンに続き、AT&Tも3G対応フェムトセルの本格展開まで、秒読み状態となっており、英ボーダフォンや台湾のスターハブもすでに商用サービスを展開、欧州や中国の主要オペレータなども、標準化の進展をにらみながらタイミングを計っている状況だ。
国内では、ドコモが世界初の在圏機能を盛り込んだ「マイエリア」を開始するなど、ホームICTの核となる、フェムトセル導入機運が急速に高まっており、ソフトバンクやKDDIもサービス間近と考察している。一方、フェムトセルのハード/ソフトウェア市場について、携帯電話端末はもとより、チップやルーター、ネットワーク系、そして各種ソフトウェアなど、さまざまなベンダーが参入に意欲的な動きを見せており、仕様化/標準化も進展しており、フェムト・フォーラムや3GPPを始め、現在ではテレコム系にとどまらず、リビング/ホームネットワーク系標準との連携も活発になってきた。屋外基地局への干渉やハンドオーバーなど、これまでフェムトセルの課題とされてきた問題は、さまざまな技術的解決策が考案され、これらが3GPPでの携帯電話標準に盛り込まれて、バージョンアップを重ねている。
今までフェムトセルを実証レベルにとどめていた携帯電話事業者も、3Gベースでの標準化がほぼ固まってきたことにより、2010年から続々と本格的な商用サービスに踏み切るだろうとのこと。さらに現在、LTEや「SON」(Self Organized Network)といった、次世代ネットワーク標準にもフェムトセル関連技術が盛り込まれようとしているとのこと。こうしたことからレポートでは、3GからLTEへと移行する携帯電話事業者は、フェムトセルの存在をより重要視すると予測している。詳細は、「フェムトセル関連市場と事業戦略の展望」第1回報告書に掲載されているとのこと。同報告書は情報流通ビジネス研究所のサイトより購入可能。A4変型判・194ページで価格は95,000円(税込99,750円)。
《冨岡晶》
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