クラウド市場は急成長、2015年には7,400億円規模 〜 矢野経研調べ
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調査期間は2009年10月〜12月で、システムインテグレーター、ソフトウェアベンダー、ユーザー企業を対象に、直接面談、社内蓄積データ、文献調査、アンケート調査を行ったもの。
それによると、クラウドコンピューティングは、新しいIT市場として、2010年以降の急成長が見込まれるとのこと。市場規模は2009年時点では1,406億円だが、2012年には約3倍の規模となる4,106億円、2015年には5倍以上となる7,438億円に達すると予測された。現在、多くのITベンダーがクラウドサービスに着手する準備を整えており、各社のデータセンターにクラウド基盤を構築したり、サービス体系を整備するなど、サービス内容の具体化も進んでいるという背景がある。現時点で市場に出ているサービスは一部大手ベンダーによるSaaSなどのアプリケーションサービスが主体となるが、今後は既存システムのクラウド化やクラウドプラットフォームを使ったシステムインテグレーションなど、新しいタイプのクラウドサービスが急速に伸びることが予測された。中長期的には、クラウドコンピューティングは、ITの利用形態としてオンプレミス(自社導入)と並ぶ重要な選択肢となる見通しだ。
また現在クラウド市場で先行しているのは、メールサービスやプラットフォームサービスを巨大なスケールと破格の価格で展開する外資系クラウドベンダーだ。後発となる国内ITベンダーは、異なるビジネスモデルを選択しようとしている。その背景には、地価が高く、データセンターの広さにおいても限界があるという日本ならではの制限もあると、同調査では見ている。国内ITベンダーは、ユーザー企業固有のシステム環境をクラウド化する「プライベートクラウド」や、クラウドプラットフォーム上での受託開発やクラウドとオンプレミスのシステム連携などを行う「クラウドインテグレーション」といった、高付加価値型のサービスに注力しているとのこと。今後の普及においては、標準化やコストメリットの明確化が課題となるだろうと、報告を結んでいる。調査の詳細は、税込136,500円(A4判・175頁)で同社より販売中。
《冨岡晶》
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