時効迎えた警察庁長官銃撃事件、警視庁HPで捜査結果を異例の公表
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「警察庁長官の結果概要」と題された捜査レポート、事件概要や捜査体制、犯行状況や犯人像など計16ページ(資料も含む)にわたって捜査内容を公表している。そのなかでは同事件が組織的に行われたこと、治安機関のトップを狙った個人テロであることと断定した上で、当時直前に起こった地下鉄サリン事件などで捜査が進展中だったオウム真理教の関与を疑い、同教団を捜査対象とした根拠を挙げている。
その結果、事件直後に報道機関にかけられたオウム真理教への捜査をやめるよう求めた脅迫電話の声が幹部信者の声と一致したこと、教団により作成されたビラに関与を強く示唆する内容が含まれていたこと、在家信者から射撃残渣が検出されたことなどが明らかにされている。また残渣が検出された信者からの供述や通話内容なども根拠として明かされており、同事件が教団によって起こされたものとの見解を示している。
公訴時効が成立した事件で、警視庁がこのような捜査概要を発表するのは異例。同教団の犯行と認めたものの実行グループの特定に至らず、逮捕に至らなかったとしているが、警視庁の無念さがにじみ出ているレポートともいえる。
《関口賢》
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