KDDI研究所、ARを応用したTV・携帯電話の連携技術を開発
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
「実空間透視ケータイ」や「セカイカメラ」など、携帯電話におけるAR(Augmented Reality、拡張現実感)技術を応用し、テレビ画面に携帯電話をかざすことで、テレビ画面上に重畳された仮想的なボタンやオブジェクトを携帯電話に表示する。携帯電話から直感的に関連Webページへ遷移することも可能。
この技術では、携帯電話のカメラから取り込まれる画像を、ARの基本となるマーカー画像の認識に適した画像へ高速に変換するとともに、処理対象となる画像データ量を間引くことによって、マーカー画像の認識精度を低下させることなく処理の軽量化を達成した。さらに、独自に定義した携帯電話用のプロファイルデータを用いることによって、単一のマーカー画像に対して携帯電話ごとに異なる仮想インターフェイスを表示することもできる。マーカー画像は、データ放送やウィジェットの仕組みを利用してテレビに表示できる。
データ放送やウィジェットは、共通の情報として配信されるが、携帯電話に保存された個人情報と組み合わせることで、視聴者の属性や嗜好に応じたターゲット広告を配信することもできる。本技術を用いることで、視聴者はテレビを視聴している際にそれらと連動したWebページ等へ携帯電話から直感的な操作でアクセスし、たとえば商品購入や宿泊予約などが簡単に行える。また、携帯電話でアクセスするため、得られた情報を持ち出すことができる(クーポンなど)他、携帯電話に保存された個人情報とリンクさせることで、購入や予約などの手続きをパーソナル化することもできる。この技術は、4月12日~15日に、米国ラスベガスで開催される全米放送機器展「NAB2010」のKDDI研究所ブースにて参考展示される予定。
《冨岡晶》
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