NECベクトル型スパコン「SX-9」、北陸先端科学技術大学院大学で稼動開始
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「SX-9/4B」は4CPU、最大理論性能409.6ギガフロップスとなるスパコン。NECは、2008年に「SX-9」を発表。これまで国内外で130システム以上の導入実績を有している。
JAISTの情報科学センターは、2006年にNECのベクトル型スーパーコンピュータ「SX-8」を導入し、他のスカラー型システムなどと連携することによって、さまざまな分野で研究成果をあげており、今回あらたに「SX-9」を導入した。JAISTは、「SX-9」のベクトル・アーキテクチャーによる高い実効性能、従来機「SX-8」との上位互換性、および分子科学アプリケーションソフトウェア「Gaussian(ガウシアン)」の最新版への対応などの特長を活かして、量子解析、生体内流れシミュレーション、新材料研究などを行う予定だ。
主な研究開発項目としては、生体系において炭酸水素イオンが二酸化炭素と水に変換される反応を触媒する炭酸脱水酵素の量子化学的解析、生体内の流れからの病態の解明、超微細金属クラスターとカーボンナノチューブによる新規触媒材料の設計と物性研究開発。、光受容たんぱく質など光が展開する生物有機化学を対象としたシミュレーションによる分子材料の設計・開発などがあげられている。
情報科学センターの松澤照男教授は「これまで導入していたSX-8に比べ約3.2倍の理論性能をもつSX-9は、実効性能も高く使い易いシステムであることから、本学の科学技術計算がさらに進展するとして期待しております。また、ベクトル計算に適した科学技術計算のスキームやアルゴリズムの開発も加速されると思います」とのコメントを寄せている。
《冨岡晶》
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