【Interop Tokyo 2010 (Vol.12)】クラウドの運用管理をクラウドするCloud Nineとは
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テリロジーという会社は商社として、ITシステムやソフトウェアの販売、システム構築などを手掛けている会社だ。今回の出展テーマは3つあるといい、それはワークスタイル、仮想化、クラウドだそうだ。ワークスタイルについては、タンバーグのテレビ会議システムを利用したオフィスコミュニケーションに関する製品やシステム構築のことであり、仮想化では米国のベンダーの仮想化IPS(侵入防止システム)や仮想化環境での自動監視・分析システムなどを展示していた。仮想化環境でのIPSは、ゲストOSごとに監視や侵入検知を設定できるというものだ。
ここまでは商社系のSIerとしてはとくに変哲もないビジネスだが、クラウドテーマの展示において、新しい取り組みとして冒頭述べたようなクラウド管理のクラウドサービスというビジネスを展開しようとしている。
たとえばユーザーが、プライベートクラウドのシステム構築を考えていたり、システム部門のサーバーやITリソースをデータセンターなどに集約しようとしたとする。このとき通常なら、ユーザーはデータセンターに設置するサーバーや周辺機器の調達、必要なOSやミドルウェア、アプリケーションをなんらかの形で用意しなければいけない。サーバー集約の場合でも、それなりの初期投資が必要だ。
テリロジーの「Cloud Nine」(クラウドナイン)というサービスでは、このようなニーズに、まず、クラウド環境の管理用サーバーを無償で提供し、管理用ミドルウェアやツール類を使用料の形式で契約してもらうことで対応する。管理用のソフトウェアは、無償提供されるサーバー上で稼働するが、それらのソフトウェアは、テリロジーが扱っているソリューション製品などから任意に選択、利用ができるようになっている。
ここで、ユーザーが持っているリソースがさらに少ない場合でも、必要な業務を実行するサーバー、ネットワーク機器、OS、管理ミドルウェア、アプリケーションをリース契約で導入・運用することもできる。つまり、「ユーザーとしてはITリソースなどほとんどゼロの状態でも、必要な業務システムを構成することができる」(テリロジー ネットワーク技術部スペシャリスト 小松信介氏)ということだ。料金はフリーミアム、クラウドサービスを利用するのでリーズナブルな設定が可能だという(同前)。
以上はプライベートクラウドやオンプレミスシステムに対しての話だが、これと同じ契約は、一般的なパブリッククラウドサービスにも適用可能だという。Amazon EC2のようなパブリックなクラウドリソースの利用において、ファイアウォールがないので自分で構成しなければならない。管理システムが必要な場合、導入・設定なども自分でこなす必要がある、といったことが、結局コストダウン効果を相殺してしまうようなとき、この部分をクラウド化し、システム投資を抑えることができるとのことだ。
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