東京23区の区立図書館サイト、アクセシビリティ上位は「大田区」「中央区」、最下位は「北区」
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同社では、2006年より独自開発したWebサイト品質解析プログラム「CRONOS2」を用いて公共機関Webサイトの全ページファイル解析を行う「A.A.O.Webサイトクオリティ実態調査」を実施している。今回対象となったのは、東京23区の区立図書館Webサイトのうち独自ドメインを取得している16サイト。調査期間は6月2日~2010年6月3日。
各サイトのアクセシビリティ対応状況を5段階で評価したところ、全体的に各区の公式Webサイトよりも到達レベルが低い団体が多く、調査対象とした16団体のうち半数以上(10団体)のWebサイトがアクセシビリティ対応不十分と考えられるDレベル以下という結果だったという。特に構造化対応の遅れが目立ち、Webサイトの各ページ内に構造化タグがほとんど付与されていない例が複数みられた。そのほか、Webサイトのほぼ全ページに表示される、図書館名を表したロゴ画像に代替テキストが付与されていないなど、特に音声読み上げソフトの利用者にとって利用の妨げとなる問題が見られたとのこと。
具体的には、「大田区立図書館」と「中央区図書館」のサイトは、画像の代替テキスト、構造化についても90%以上と十分配慮されており、Aレベルとなったが、「北区立図書館」サイトについては、画像代替・構造化ともに5%以下と非常に低い評価結果となっている。レベルA~Cとなったのは荒川区、大田区、中央区、千代田区、練馬区、港区の図書館サイト(順不同)。「渋谷区率図書館」「文京区立図書館」サイトのように、代替テキストは用意されている(75%以上)が、構造化はまったくされていない(ほぼ0%)というパターンが複数見られた。また調査結果には、図書館サイトだけでなく、区サイトのレベルも併記されている。それによると北区のサイト自体はAレベルとなっており、かならずしも区としての問題でもないことは付記しておく。
同社では9月に、都道府県・政令指定都市・東京都内区市町の主要な公立図書館のWebサイトを対象にした調査を実施し、調査結果を公表する予定。今回の調査はその先行調査という位置づけとのこと。さらに6月から8月にかけて、国内の政党、官公庁・独立行政法人、自治体のWebサイトを対象とした調査を実施し、順次調査結果を
公表していく予定。
《冨岡晶》
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