【デジタルパブリッシングフェア2010(Vol.2)】ActiBookのiPad版と今秋発売予定の電子書店サイト支援ツールをデモ
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スターティアラボ、電子ブック作成ソフト「ActiBook」のSaaS版を提供開始
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電子書籍のオーサリングツールや関連ソリューションを展開するスターティアラボでは、リリースしたばかりのiPad対応のオーサリングツールと、今秋リリースする予定のECサイト構築支援ツールのデモを行っていた。展示内容について、同社のWEBソリューション事業部 営業部2課 リーダー 木村愛氏に聞いてみた。
同社のオーサリングツールはActiBookという名前で、どのような誌面、版面でもPDFになっていれば、簡単に専用ビューアー向けの電子書籍コンテンツに変換することができるのが特徴だ。ActiBook自体は出版社への導入実績が270社以上あり、じつは業界では定評のあるツールのひとつだそうだ。
これまでActiBookは、PC向けの電子書籍コンテンツを作成するために利用されていたが、今後は電子書籍市場の広がりに対応するため、マルチデバイス戦略を進めているとのことだ。そこで、まず、iPhone、iPadに対応し、さまざまなデバイス(スマートフォン、電子ブックリーダ)に市場を広げていくそうだ。ActiBookでは、専用のビューアーをインストールする必要があるが、無料で配布可能なため、PC用はコンテンツといっしょに出版社のサイトなどからダウンロードでき、iPhone、iPad版もApp Storeから無料アプリとしてダウンロード可能になっているそうだ。
電子書籍のコンテンツはActiBookでカバーできるが、電子出版というビジネスを考えたとき、コンテンツをカタログ化しユーザーに課金もしくは決済をして配信するしくみも必要である。これまでスターティアラボでは、出版社と個別の契約で専用のシステムを構築したりソリューションを提供していたが、秋を目安に電子書籍用のECサイト構築支援ツールの販売を予定している。会場では、このツールのプロトタイプがデモされていた。
このツールでは、書店の本棚機能(ポータル表示)、個別カタログページ、ショッピングカート機能、決済機能などの基本テンプレートに沿ったECサイトが構築できるシステムだ。テンプレートのカスタマイズは自分でもある程度できるが、オプションテンプレートの用意や本格的なカスタマイズやOEM提供にも対応するそうだ。決済機能については、当面はクレジットカードのみの対応だが、ニーズが増えれば電子マネーやその他も考えるとしている。
このサイトで購入する電子書籍は、基本的にストリーミング形式で、コンテンツそのものはクラウド側に保存される。したがって、購入した書籍に対するブックマークなど、個々のユーザーに紐づいた機能は、PC、iPhone、iPadなどデバイスが変わっても同期されるようになるそうだ。
スターティアラボでは、今回展示しているActiBookやEC支援ツールなどによって、出版社だけでなく、編集プロダクションや新しく電子出版事業に参入する企業などへもアピールできるのではないかとしている。
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