【Wireless Japan 2010(Vol.6)】ドコモが考える近未来の技術「Mobile AR」
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
R&D分野の目玉は「Mobile AR」と呼ばれる技術だ。これは参考出展のひとつで、現実空間の中に仮想空間を重ね合わせることができる近未来技術。携帯電話のカメラを通して、拡張された現実が見える。
たとえば、今回の展示ブースではドコモタウンMAPという観光案内図に複数の異なるマーカーが付いており、携帯電話のカメラをかざすと、そのマーカーに関連付けられた3次元の建物やキャラクターなどの立体映像が表示されるようになっていた。宇宙のマーカーではスペースシャトル発射が表示されたり、インフォメーション(i)マーカーではオリジナルのキャラクターがケータイファインダー越しに現れたりする。見る方向を変えると、その角度に応じた方向に立体のオブジェクトが表示される点は面白い。
さらにこれらのオブジェクトにアクションを付けることもできる。たとえば、画面に現れたキャラクターを指でクリックすると、イベントが発生してキャラクターの表情を変えることも可能だ。サイコロの各6面に広告を貼り付け、指でなでて面の向きを変え、異なる広告を見ることもできる。このようにこちらのブースでは、Mobile AR技術が持つ、新しい携帯電話の使い方や表現の可能性がアピールされていた。
Mobile ARのブースでは、もう1つの応用技術として、自分の周囲を仮想的にデコレーションするデモも用意されていた。たとえば携帯電話のファインダーを通じて、あたかも別空間にいるように周りを映すことができるのだ。ブース内では、海中や宇宙などをデコレーションするデモが行われていた。海中にはマンタやカジキマグロといった魚のキャラクターが泳ぎまわっており、それらをユーザーがファインダー越しに見つけると、キャラクターが近づいてくるなど、インタラクティブな演出も可能。これらは、ゲームやテーマパークのアトラクションにも応用できそうだ。
もちろんMobile ARはアミューズメント分野のみならず、実用面での応用にも利用できる。担当者によれば「家具とマーカーを対応させ、間取り図として利用すれば、引越しなどの際に、家具を配置する検討材料になる」という。あらかじめ、部屋のどこに家具を置けば良いのか、バーチャルな空間上で確認できるというわけだ。Mobile ARは、コミニュケーション手段としての携帯電話を、より進化したデバイスに変容させる潜在的パワーを持っているという印象を受けた。
《井上猛雄》
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