日本IBM、新アーキテクチャー採用のサーバ「IBM zEnterprise」発表 ~ システム自身が最適な資源を選択
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「IBM zEnterprise」の開発には、グローバル規模で15億ドル以上を投資し、5,000人以上が3年間にわたって研究したという。動作周波数が業界最速の5.2ギガ・ヘルツ(GHz)のCPUを搭載し1秒間に最大500億個の命令を処理できるメインフレームのプロセッサー、UNIXサーバのプロセッサー、およびx86サーバのプロセッサーのすべてを1台に搭載可能となっている。「IBM zEnterprise」では、これまでユーザが個々に管理する必要のあった異なるアーキテクチャーのハードウェア資源を一元管理でき、8台のzEnterpriseによる最大構成では10万以上の仮想サーバ(論理区画)を1システムとして管理できる。
メインフレームである「IBM zEnterprise 196」と、x86やPOWER7ブレード・サーバを搭載しz196に接続する「IBM zEnterprise BladeCenter Extension(zBX)」、および、z196とzBXの接続環境においてハードウェア資源の一元管理と仮想化を実現するソフトウェア「IBM zEnterprise Unified Resource Manager(URM)」によって、「IBM zEnterprise」は構成されている。なおURMは、個々のアプリケーション処理に対して異機種のハードウェア資源を配分することで、コストと性能を最適化できる製品だ。z196は、従来のメインフレーム「IBM System z10 Enterprise Class」に比べ、CPUの動作周波数が5.2GHzと約20%向上しただけでなく、搭載できるCPUは1ユニットあたり24個となり、1.2倍増加した。また、1秒間あたりの命令処理数は最大で500億個(50BIPS: Billion instructions per second)と約1.7倍になり、同じ消費電力では、性能が60%向上した。
また同日、日本IBMは高速なデータベース照会を実現するソフトウェア「IBM Smart Analytics Optimizer for DB2 for z/OS」のバージョン1.1を発表した。データベース管理ソフト「DB2 V9」を導入したz196にzBXを接続した上で本ソフトウェアを導入すると、次々に発生するデータベースへの照会命令をzBXに搭載された複数のx86ブレード・サーバのCPUが並列に処理し、z196に照会データを送信できるしくみを提供する。z196は9月10日、zBXおよびIBM Smart Analytics Optimizerは、11月19日から出荷となる。
《冨岡晶》
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