「出会い系スパム」1日約10億通! 海外メールに騙される日本人女性も……メッセージラボ調べ
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メッセージラボは、世界的に著名なマルウェアとスパムの専門家を多数擁する「MessageLabs Team Skeptic(tm)」を有しており、毎日数十億件のWebページ、電子メール、インスタント・メッセージ(IM)の監視を行っている。今回の調査では、1日約10億通のスパムが「出会い系」であるとともに、日本の出会い系スパムと、海外の出会い系スパムの手口には違いがあることもあきらかになった。日本人も海外から送付される「出会い系」スパムの被害にあっていることも判明した。
日本の出会い系スパムで多く見られるのは、「スパムメールにより出会い系サイトに誘導し、コンタクトを取るために必要とされるポイント(料金)を支払わせる」タイプだった。出会い系サイト自体が詐欺行為を働いているケースもあり、ワンクリック詐欺に近いものもある。
これに対し、国外で見られる出会い系詐欺は、被害者にメールや出会い系サイトで接触後、メールでのやり取りにより、被害者とサイバー犯罪者の間に1対1の関係を築き上げ、「交際をしているという錯覚を起こさせることにより、金銭を騙し取る」という手口が特徴となった。従来の結婚詐欺・デート詐欺の延長で、ネットはあくまで連絡手段となっているのが日本型との差異と言える。
今年7月に英国日本大使館、マレーシア日本大使館より、出会い系サイトを通じた国際詐欺被害の報告があり、この詐欺には、「出会い系サイトで男性と知り合う」「男性は自称マレーシアに住むイギリス人」「病気の家族の治療費、2人のための家を購入する頭金、にお金が必要であるなどさまざまな理由を並べる」「マレーシアの銀行口座に送金するよう指示」などいくつかの共通点が存在した。また別の特徴として、彼以外にマレーシアの警察や担当弁護士を名乗る別の人物達からも電話連絡を受け、その状況を信じ込まされるという。
同調査結果では、「出会い系サイトで友達や恋人探しをするのと同様に、サイバー犯罪者達も“ターゲット”探しに出会い系サイトを利用している可能性がある、という事実を忘れてはいけません」として、報告を結んでいる。
《冨岡晶》
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