電通、「空気が読めるコンピュータ」の開発に着手
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このプロジェクトは、人間がコミュニケーションを図るときの前提として共有している常識的な背景知識や感覚(コモンセンス)をデータベース化し、コンピュータシステムに活用することで、ゆくゆくは「適切なときに適切な知識・言葉を使える、人間のように空気の読めるコンピュータ」の実現を目指すという。またプロジェクトの形態において、特定の研究者や研究室だけで推進するのではなく、ウィキペデイアのような誰でも参加できるクラウド・ソーシングにより、プロジェクトを推進する。
活動内容は、コモンセンスのデータベース化(インプット・プロジェクト)と、そのデータベースを活用したコミュニケーション(アウトプット・プロジェクト)の2つ。活動の第一弾として、インプット・プロジェクトでは連想ゲームを通して参加者からコモンセンスを収集する「ナージャとなぞなぞ」、アウトプット・プロジェクトでは1人一人の“らしさ”や特徴的な知識を踏まえて、その人らしい呟きを自動生成する「Poi bot(ポイボット)」を本プロジェクトのWebサイトに公開し、その活動成果を順次公開していく。
MITメディア・ラボには、人工知能の世界的な権威であるマービン・ミンスキー教授が在籍しており、コモンセンスを活用したソフトウェアの研究開発を行うソフトウェア・エージェント研究グループにおいて中心的な役割を担うヘンリー・リバーマン教授も参加するとのこと。
空気を読めない人を「KY」というなど、とくに日本の文化では「空気を読む」ことが重視される。このプロジェクトの成果として、いったいどのような「KYじゃないコンピュータ」が出てくるのか、想像しがたいが、何年かのちには、コンピュータに「あなたKY」などと言われたりするのだろうか? ぜひ注視したい技術だ。
《冨岡晶》
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