グリーン・グリッド「データセンター・アワード」受賞企業が発表……初代最優秀賞は日立製作所 | RBB TODAY

グリーン・グリッド「データセンター・アワード」受賞企業が発表……初代最優秀賞は日立製作所

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 グリーン・グリッドは18日、「グリーン・グリッド データセンター・アワード」受賞企業を発表した。初代最優秀賞には、エネルギー効率の見える化での顕著な取り組みを実践した日立製作所が選定された。

 「グリーン・グリッド データセンター・アワード」は、日本国内でデータセンターを運用する団体・企業間で、データセンターのエネルギー効率の計測と改善を推進することを目的に、英国のDatacenterDynamics社の協力のもと、創設された賞だ。日本初開催となる今年のアワードは、グリーン・グリッドが推奨するエネルギー効率化の指標であるPUE(Power Usage Effectiveness:電力使用効率)やDCiE(Data Center infrastructure Efficiency:データセンター施設の電力効率)などの指標を用いたエネルギー効率化に対する取り組みや指標改善の継続性など、改善活動を評価基準とし、データセンターや事業体の規模や種別を問わず、広く公募した。

 「グリーン・グリッド データセンター・アワード」の対象企業は、日本国内にデータセンターを設置し、自社で、もしくは事業展開として、2009年12月1日以前からデータセンターを実務運用している団体・企業。PUEやDCiEなどのエネルギー効率の絶対値ではなく、エネルギー効率化に対する取り組みや指標改善の継続性など、改善活動を主眼に評価された。応募期間は7月1日~9月17日。選考は、グリーン・グリッドのほか、DatacenterDynamics、グリーン・グリッドの協力団体であるグリーンIT推進協議会と特定非営利活動法人 日本データセンター協会で構成されるアワード実行委員会が行い、厳正な審査の結果、最優秀賞に日立製作所を、また優秀賞に富士通を、特別賞にIDCフロンティアが選定された。

 最優秀賞を受賞した日立製作所が取り組んだプロジェクトは「データセンタにおけるエネルギー効率化のスパイラルアップ」。5年間でデータセンターの消費電力量を最大50%削減(2007年度比)という環境戦略の目標を掲げ、その実現に向け、リアルタイムな電力消費管理とPUEレポート、エアフローの見える化や外気温に連動した制御の仕組みを取り入れるなど、ユニークな取り組みを展開し、エネルギー効率の大幅な改善を達成している点が評価された。

 優秀賞を受賞した富士通のプロジェクトは「データセンターの継続的なエネルギートレンド監視と省エネWG」。社内施設エンジニアリング部門、空調技術開発部門による横断的な活動として、IT機器と空調設備の両輪でエネルギー効率化に取り組み、各地のデータセンターのエネルギー使用状況をPUE算出やグラフ化で見える化するなど、即効性のあるPUEの改善活動を推進している点が評価された。

 特別賞を受賞したIDCフロンティアは、「大規模外気空調システムを採用したモジュール型データセンターにおけるPUE指標を用いた省エネルギーの取り組み」を実行。大規模な外気空調システムや冷熱分離、送風抵抗の極小化によるPUE値の低減化、また、モジューラー・デザイン採用による効率的なエネルギー活用など、先進的なベストプラクティスを投入、継続運用することで、大きな成果を挙げている点が評価された。

《池本淳》

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