富士通と九州先端科学技術研、超大規模スーパーコンピュータ向け通信性能シミュレータ「OpenNSIM」公開
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「OpenNSIM」により、数千から数万の計算ノードを持つ超大規模スーパーコンピュータの通信性能の評価が可能となり、スーパーコンピュータの大規模化がアプリケーションソフトに与える影響を仮想的に確かめることができる。また「OpenNSIM」ではさまざまな構成のインターコネクトをシミュレーションできる。インターコネクトにはクロスバ構成、ファットツリー構成、トーラス構成などさまざまな方式があり、アプリケーションソフトに与える影響や、実現に必要となる製造コストで、それぞれに長所と短所があるため、それらをシミュレーションで確認することが可能となる。
「OpenNSIM」では、インターコネクトの各通信リンク上でのパケットの衝突を精密にシミュレーションすることにより、大規模な構成のインターコネクトについても高い精度で通信性能を評価可能とした。また各通信リンクの利用率や混雑状況などの、インターコネクトの利用状況をシミュレーションの過程で観察可能となっている。
本シミュレータは、九州先端科学技術研究所、富士通、福岡県産業・科学技術振興財団、九州大学による、文部科学省科学技術振興費次世代IT基盤構築のための研究開発(研究開発領域:将来のスーパーコンピューティングのための要素技術の研究開発、研究課題:ペタスケール・システムインターコネクト技術の開発、期間:2005~19年度)、ならびに、九州先端科学技術研究所と富士通によるプロジェクト(期間:2008~22年度)で開発されたもの。また11月19日まで米国ニューオリンズで開催中のHPC分野の国際会議「SC10」に本シミュレータが参考出展されているとのこと。12月16日・17日に北海道大学学術交流会館で開催される一般社団法人情報処理学会の合同研究会「HOKKE-18」では研究報告が行われる。
《冨岡晶》
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